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青から黒に変わるのが地球との境界線
水平線の果てに宇宙が広がる
その光源に手を引かれて
そこにはもう空気なんて存在していない
普段見上げて見える星との距離が
地上と最も近い20km先の対流圏
飛行機が空を飛んで見える距離が10kmだとすると
その更に10km先に星が輝いてみえることになる
もし空気を含まないそこに行ったら、星を間近でみれるかな
貴方が生まれた月の星座も。
3等星と4等星しかないその逆三角形の配列は
都会の夜空では中々見つけれない。
「海王星って知ってる？」
つぶらな瞳の中に綺麗な黒がゆらゆらと揺れて
不思議そうに見つめてくる
吸い込まれそうなその黒に、ゆっくりと語りかける。
「水、金、地、火、木、土、天、海って言葉があるように
海王星は太陽系から1番遠い8番目にある惑星なの。
言葉にしても想像つかないけれど笑 太陽まで約45億kmもあるんだよ。」
「すっげぇなそれ笑」
瞳をキラキラ輝かせて、それはまるで子供のよう。
「太陽系の最果てにある海王星は、やぎ座のδ(デルタ)星の近くで発見されたの。」
「あ、それ俺の星座だ。」
「もし雅紀が今のまま人間で、私が人間じゃなかったとしたら、きっと、私は海王星になってると思う。」
「なんで？笑」
少し笑いながら君が問いかける。
「姿かたちは全然違うけれど、近くで見守ってたい。」
「ほんとに腐れ縁だね笑」
そうなのかもしれない
もし違う場所で違う生き物だとしても
お互いがお互いの近くに存在する何かになっていることに
きっと、変わりはないから。
「A、付き合ってください。」
「なに、急にどうしたの？笑」
真っ直ぐに向けられたその視線は、初めて雅紀から告白されたときと同じものだった。
「なんか…言いたくなっちゃって笑」
照れ隠しなのか、私をぎゅっと抱きしめる
あのときと同じように。
「苦しいよ笑」
地球が滅亡しても、私は貴方といたい。
生まれ変わっても。
end.
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作者名：あんぱん | 作成日時：2019年9月27日 2時
