命令6 ページ38
言葉が出ない。というより口を開きたくない。
それは他の皆も同じようで、気の弱い人たちは目に涙を溜めている。
嫌な沈黙。当たり前だ、これから人が一人死ぬのだから。
長い長い沈黙。時間が経つに連れて空気がどんどん重くなる。
「いやだよ……」
声がした方を見て驚く。声を出したのは意外にも鈴音ちゃんだった。
「……こんなの絶対に嫌だよ。いつかは絶対死んじゃうんだもん。私だって未来だって、皆だって明日生きれるという保証はない。」
「だから、打開策を見つけようって言ってるんじゃん。明日生き残るために。」
声を出したのは誰だっただろうか。私だったかも知れないし、他の誰かだったかも知れない。
ただその言葉はあまりにも希望に満ち溢れていて、説得力が無い言葉だった。
「打開策?そんなのあるワケ無いじゃん。ただあるのは死までの時間だよ。」
そう言って、携帯を取り出した。
未来ちゃんが叫んだ。
「止めて!鈴音。心理カウンセラーになるって言ってたじゃない。こんな所で死んじゃダメっ!」
今にも泣き崩れそうで、ほぼ絶対に思い留まらない事は分かっているくせに1%の可能性にかけて叫んでいる。
私は鈴音ちゃんを止められなかった。
彼女が言った事はどこまでも正論で、そして心の底で誰もが思っているであろうことだったから。
無責任と言ったらそこまでかもしれない。でも私は止められない。
教室内には数人鈴音ちゃんが何をしようとしているか気付いていない人が居た。
金田ちゃんの件は一件落着しちゃったから印象が薄いんだ。
鈴音ちゃんは携帯を、開いた窓の外に放り投げた。
ーーーーーー
お久し振りです。ねこみみこと時田すみれです。
十分クオリティ。適当感が拭えない。
前回のはりむちゃんが書いた。
長らく更新を停止していて申し訳ありませんでした。
これからもよろしくお願いします。
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黒瀬莉璃(プロフ) - 頑張ってくださーい (2017年6月4日 7時) (レス) id: 705c98e51a (このIDを非表示/違反報告)
おしるこメロンソーダ(プロフ) - 最新待機 (2017年5月10日 19時) (レス) id: 66eeaf918f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:天夜梨夢、葉月小夜、小野田みみ x他1人 | 作者ホームページ:なし
作成日時:2017年5月10日 3時