妖精樹はとっても元気 ページ34
「アリス〜、賢者様が妖精樹に来いってぇ」
もう一度椅子に座ると、一枚の紙切れを持ったライト君がひょこっと出てきた
今日もライト君が尊いわぁ…
『…その紙切れって何?』
素朴な疑問だけど、ライト君はニコニコ笑って教えてくれた
「ここに四角い器があるでしょ?」
そう言って指差したのは綺麗な装飾をされた大きめの器
中には液体が入っている
「これは手紙を送りたい人に送るマジックアイテム
まぁ相手も持ってないと届かないんだけどねぇ
エルフが街に行くのは簡単だけどぉ
庶民がエルフの村に行くのは大変だから
これ、頼まれて僕が作ったんだぁ」
『え、すごい!…そう言えばその器
私の屋敷にもあった気がする』
「うん、お偉いさんは基本的に持ってるよぉ
そんなことより妖精樹行こっか〜」
そっと手を繋がれ内心悶えてます
今ライト君と!画面越しに見ていたライト君と!
手を繋いでいるこの状況!
「…あ、来た来た
いきなり呼び出して悪かったね」
私が悶えている間に妖精樹の前まで来ていたようだ
目の前には賢者こと、私の師匠
その真横には…
『大きい木…これ、妖精樹?』
そこだけ空気が違うような気がする
何かの気配…誰かいる?
「んふっ、アリスちゃん、会いたかったよ?」
聞いて驚け、おねえ口調のこの人
第一部の隠しキャラの妖精王でした
91人がお気に入り
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ