何とかしてよ伊沢さん

灘俺 ページ50

そして更けてからが私のターン。
潰れた人達を生きてる人達で仮眠室に突っ込んで一息つく。
ふくらさんだけは｢こいつらと狭い部屋で寝たくない…｣とかいいながら帰った。
辛うじて生きてたのは私と山本くんと伊沢さん。
…っていっても伊沢さんは色んな意味で死にかけだけど。

気絶しているカワカミタクロウサンにキズナアイの幻影を重ねてくっついてるスガイサンを寝室に放り込むのがいちばん面倒だった。
本当はこいつら床に寝かせとけば…って思ってたけどお人好しが2人も生き残ってたから私だけ手伝わないわけにもいかなくて。
伊沢さんは自分がフラフラしてるくせに｢おれは酔ってないい｣っていいながら河村さんを引きずってた。河村さんクソ痛そう。

河村さんを引き入れると同時に仮眠室に自らもくたばった伊沢さんを見る。

…自由に動けない伊沢さん、ふつうにやばくね？
これはもうつまり、誘ってるということで？

すぐさまセコムの様子を確認するとこうちゃんを寝かしつけた時に自分も耐えきれなくなったのかそのまま眠りについてしまったっぽい。

｢…おちつけおちつけ｣

今は皆動かされたばっかりだから少しだけ危うい。
…あと30分くらい待つ？
よし。そうしよう。テレビでも見て待ってよう。
…伊沢さん、どこ触ってもいいって言ってたよね。
ヨシヨシヨシ言質とってあるから！！！！

｢あっテレビ見ながらまたレシピでも研究しますかね｣

脳裏に浮かぶのは伊沢さんの笑顔…



『これほんと美味しい。さすがAだね、俺が惚れた女なだけある。』

『ほんとですか？それ…伊沢さんの顔思い浮かべながら作ったんです。』

『ッ…///そんな可愛いこと言われたら…俺とまれなくなるよ？(暗黒微笑)』

そのまま伊沢さんに激しく求められて…。


｢きゃあああ〜〜〜〜〜♡♡♡♡♡♡｣


…やばい、興奮しすぎた。
危ない危ない…。

あ、ここで録画しておいた東大王でも見返しちゃおうかな。
フフ、伊沢さんのセリフは1字1句覚えてるんだぁ…。かっこいいシーンだけ流し見して時間潰そう。



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