ヤマシとの出会い ページ3
「いいか、皆の衆。今宵は宴ぢゃからな、
盛大に盛り上げていくんぢゃぞ。」
この村の村長、ヤマシが乾杯の音頭を取った。
それに続くように、村の者が乾杯した。
ーーー ーー ー
「お前、もっと飲めよ!全然飲んでないぞ!」
「うっせーなー!俺は俺なりのペースで飲んでるんだよ!」
『ワッハッハー!!!』
皆、日頃の疲れが溜まっているのか、飲めや食えやでどんちゃん騒ぎを繰り広げていた。
そんな光景をスザムは騒いでいる村の連中を遠くで眺めていた。想像していた村よりも、何かが違かったのだ。
村の空気感というか、雰囲気。
どこかよそもの扱いされている様な気がして、スザムは消極的な少女になっていったのだ。
「あの輪の中に入りたいとは思わないのか?スザムだって本当は入りたいんぢゃろ?」
背後からヤマシが近づく。
「別に…そんな事ないし。あんなのの中にいても楽しくないはずだし。」
スザムの見えすいた強がりに、ヤマシは一息ついてから話し始める。
「よいか?スザムよ。どうせお主はこの村に後から入ってきたから、とかそんなどうでも良い事で悩んでいるんぢゃろう?」
「そうよ。だから何よ。」
他の村人とは話せない分、ヤマシへの当たりが強くなってしまう。
「この村は、何かを隠してる様で怖いの。皆、私をよそものみたいに見てる。みんな私を除け者にして楽しんでるのよ!」
今まで感じてきた思いの丈をヤマシにぶつける。
「そうかそうか。スザムは“もう”そう思っていたのか。なるほどな。」
意味深な発言をした後、ヤマシは去っていった。
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作者名:にゃんこ社長 | 作成日時:2021年2月18日 20時