1.出会い ページ2
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桜舞い散るこの春、私は晴れて東京大学に入学した。
中学生の時からQuizKnockに憧れて、絶対に東大生になるんだって頑張って頑張って、死ぬほど努力したのだ。
もちろん夢はQuizKnockで働くことで、あわよくば伊沢さんに会いたい。無理だろうけど。
そんなことを思いながら家の最寄り駅まで歩いていた時……
『えっ、大丈夫ですか???』
道に男の人がしゃがみこんでいた。こんな経験は初めてなのであからさまに動揺する私。
「ありがとうございます、、大丈夫、、です、、」
『絶対に大丈夫じゃないですよね!?とりあえず水、飲んでください』
そう言ってカバンの中に入っていたさっき買ったばかりのペットボトルの水を手渡す。
「ありがとうございます、、、」
しんどそうな感謝の言葉と共に、その人は顔をあげた。
『え、?えぇぇ!?もしかして渡辺さんですか!?』
驚きすぎて声がひっくり返った。ふと我に返って声が大きすぎたなと反省する。でも、叫んでしまうのも仕方ない。そこにあるのは見覚えのありすぎる顔だったから。
渡辺 「あ、俺の事知ってるんすね、、う、、きもちわるい、、、」
『あっ、大丈夫ですか、、えっと、QuizKnockさんのことは一応 存じ上げております、、』
渡辺 「そうなんですね、、ちょっと気分が悪くなっちゃって、すみません。」
漫画でしか見たことの無い展開に戸惑う。
『あの、ここにいらっしゃるってことはお出かけの予定だったんですよね??よかったら一緒に行きましょうか??』
きっと私は、まだあわよくばという気持ちを捨てられていないのだ。
ここは1つ渡辺さんの可能性にかけてみることにした。
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作者名:あおい | 作成日時:2020年5月28日 1時