【ツイステ】別世界のハートの女王様【男主】 (ページ7)

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第4話「朝御飯」ページ7

ユウside

グリム「おい、ユウ！さっさと起きるんだゾ！」

グリムの声が煩くて起きると、ベッドに寝ていた筈のAさんは居なくて、俺の上にはグリムが乗っていた。

…重い。

ユウ「グリム、Aさん知らない？」

Aさんの分の部屋の掃除が終わってないから、俺が使ってるベッドで寝て貰ってたんだけど…

グリム「彼奴なら、とっくに起きて飯作ってるんだゾ。」

俺の上から退くグリムにそう言われた時、ふわりといい匂いがしてきた。

ユウ「あ、本当だ。いい匂いする…」

ｺﾝｺﾝ、とドアを叩く音がする。

『ユウ、グリム、今日は学校が休みだけど寝過ぎは感心しな…なんだ、起きてたのか』

ｶﾞﾁｬ、とドアを開けて顔を覗かせたAさんは、頬を緩めた。

テーブルのある所まで移動しながら、Aさんが謝る。

『キッチンを勝手に使って申し訳ない。せめて御飯くらい…と思ってね』

そう言うと、ドアを開ける。

すると…テーブルの上には、白米、味噌汁、焼き魚、卵焼きが並んでいた。

ユウ「わぁ…！Aさん、味噌汁とか、卵焼きとか知ってたんですか？エース達は知らなかったのに…」

『“ユウ”にレシピを教えて貰ってね。美味しく作れている、とは思うけど…』

喜びを抑え切れない俺を見て笑うAさんは、男の俺から見ても綺麗だった。

グリム「ふなっ！？オレ様の分は！？」

『グリム、君の分はこれだよ』

グリムに手渡されたのは、ツナおにぎりだった。

ユウ「じゃあ、食べましょうか！」

「『いただきます / なんだゾ！』」

卵焼きを一口食べてみる。

ユウ「甘くない…ってことは、出汁巻き卵ですか？凄く美味しいです！」

グリム「ふなぁ～。コレ、スゲェうめぇんだゾ！ユウが作ったのとは、全然違うんだゾ」

ユウ「えぇ…俺の飯そんなに不味い？」

グリムと、そんなやり取りをしていたら、Aさんが小さく笑った。

俺とグリムが疑問符を浮かべているのに気付くと、優しい表情をして言った。

『ふふ…御免ね？ユウとグリムが、仲良しで可愛くて…つい。』

グリム「ふな…オレ様は、可愛いじゃなくて格好いい、なんだゾ！」

ユウ「グリムは可愛いけど、俺はなぁ…
あ、そうだ！今日、学校は休みですしエースとか、ジャックとかに会いませんか？」

急に話が変わったけれど、Aさんは嬉しそうな顔をしていた。

『是非、と言いたい所だけど…集められるのかい？』

ご飯を食べ終わったAさんは、食器を片付けつつ首を傾げた。