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「博士、お邪魔しますね」
「お、結衣さん。哀くんなら、地下の部屋じゃよ」
「ありがとうございます」
博士に教えられた部屋に入ると、薄暗い中ブルーライトの前にある小さな影。
「あ、結衣さん。来てくれたのね」
「うん。早速だけど、見せてもらえるかな?」
分かった、と言ってキーをカチャカチャと叩き出す。
「……まず、これ。サミット会場爆破に使われたと見られているものよ。」
「IOT……圧力ポット?」
画面に浮かんだ文字を読み上げた。
「スマホから圧力、温度、時間などが遠隔操作できる調理器具。
これが爆発して、部屋内に充満していたガスに引火したみたいね。」
「調理器具……ってことは、爆発の大元は厨房?」
「ええ、会場はレストランも併設されていたから……」
ふと疑問が浮かび、聞いてみる。
「そう言えばこれ、どうやって判ったの?」
サミット会場まではそこそこ遠いし、発生から間もないから捜査員も撤退されてないはず。
「ああ。ドローンを飛ばして、空から飛び散った破片を撮影したの。
それらを繋ぎ合わせて、インターネット上から合致するものを探し当てたってワケ」
「………へー…………」
哀ちゃん、事もなげに言ってるけど………
それ、結構すごくない?
それからもう一つ、画像が画面に映し出される。
哀ちゃんはそれを拡大すると、画質補正をしだした。
「ケータイから送られてきたから精度が低いわね………」
ぼやく彼女を見て、私は口を挟む。
「だったら、私のスマホにそのまま転送できない? 画質補正する手間も減るし」
「そうね。アドレス教えてくれる?」
「うん」
読み上げたアドレスを流暢に打ち込んで、哀ちゃんはすぐさま私のスマホに資料を転送した。
「よーし……ありがとう、哀ちゃん。私ももう少し自分で調べてみるね」
「ええ。」
暇を告げると阿笠邸を出て自宅に戻り、ある場所へと足を向けた。
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camellia(プロフ) - さねみんと安室推しさん» ご指摘ありがとうございます(土下座) うわホントだ……書いてる間に勝手に脳が誤変換起こしてましたね……偽名は緑川です即刻修正する所存ですごめんなさいありがとうございました! これからもどうかよろしくお願いします!! (2021年3月2日 12時) (レス) id: 24ff41186f (このIDを非表示/違反報告)
さねみんと安室推し - すいません、6ページでスコッチの偽名が緋色光ってなってましたが、シリーズ二作目で夢主に再会した時スコッチは緑川光って紹介されてませんでしたか??偽名を変えたと言うことなんでしょうか?気になったので・・(^_^;) (2021年3月2日 11時) (レス) id: ff085d1bee (このIDを非表示/違反報告)
愛丸(*´∀`)(プロフ) - ありがとうございます!!3日以内には載せますね!! (2019年10月22日 23時) (レス) id: ff7339904f (このIDを非表示/違反報告)
camellia(プロフ) - 愛丸(*´∀`)さん» わあ! 今少しですが作品の方見させていただきました!コナン風の画なんですね。是非ともよろしくお願いします! ご質問があれば遠慮なくどうぞ! (2019年10月22日 22時) (レス) id: 24ff41186f (このIDを非表示/違反報告)
愛丸(*´∀`)(プロフ) - 「名探偵な絵を描く。」という夢主のイラスト集作ってるんですが、貴方の夢主さん描いてもいいですか?? (2019年10月22日 22時) (レス) id: ff7339904f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:camellia | 作成日時:2018年9月9日 13時