はるばる東都まできた義眼の女子大生がラムに間違われる話。

オキヤさん ページ9

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　「昴さん！ こんにちは。結衣さん、この人が知り合いのお兄ちゃんの沖矢昴さん。





　昴さん、結衣さんは道に迷ってたから、ここまで案内してきたんだよ」





　「そうでしたか、改めて、沖矢昴です。




　東都大学の大学院生です」




　「東都大学！ そうなんですか。




　私は朝狩結衣と言います」





　「朝狩……。このお家の家主さんですか？」





　「ええ。お向かいさんがすごい豪邸だったのでちょっと驚いていたところです」






　お向かいの工藤さんの家は、豪邸というのがぴったりくるお家だった。





　敷地面積が私の家の2倍以上あるんじゃないかと思うくらい。





　すると沖矢さんが言った。





　「ああ、あそこは僕が住まわせて頂いてる家なんです」




　「へぇ…………」





　じゃあ居候かなんかなのかな？




　そう考えて聞き流すとコナンくんが言う。





　「結衣さん、表札と沖矢さんの苗字が違うの不思議に思わないの？」





　「あーーーうん。居候なのかなとは思ったけど」





　人には、明かされたくない過去もあるだろうしね。





　その言葉の先を心の中で呟く。






　「もういいかな、引っ越しの片付けまだだから。




　またねコナンくん、沖矢さん」




　「バイバーイ！またねー！」





　後ろを向かずに手を振りながら、家に入った。









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