黒幕系ライターはラストシーンで待っている【QK】

探偵と黒幕の集い ページ45

どうやら河村さんも次は取っていないようなので近くのベンチに一緒に腰かけ今検討中の企画の話やこんな感じの問題を作りたい、なんていう相談なんかも話しているとあっという間に時間は過ぎ講堂から出てくる人達が見えたので話を一旦打ち切ると二人で一緒に立ち上がった

「いやぁ良い相談が出来た」
「お役に立てたのであれば光栄です」
「教授の企画もその内考えましょう」
「はい」

そう言ってその場で別れ歩き出したAは行きすがらに遭遇したこうちゃんに

「絶対解いてやるからな！！」

という捨て台詞と共に走り去っていく友人の背中をぼんやりと見つめたのであった
その後、行われた講義も興味深い内容ばかりでずっとルーズリーフにペンを走らせ続けているとまるで瞬きの間、は言い過ぎだがあっという間に楽しい時間は過ぎ去っていった
家で纏める為にルーズリーフを大事にファイルに仕舞い時間を確認してから赤門へと歩き出した
着いた時にはまだ山上さんは到着していなかったので再び読み途中の本を読んで待っていると

「おまたせしました」
「！」
「あと、」
「こんにちわ」
「林さん！こんにちわ」

山上さんの後ろから顔を覗かせた林さんにペコリと頭を下げると林さんも同じように頭を下げていたのか真ん中で「サラリーマンか」とツッコんでいる山上さんに笑われてしまったのを顔を見合わせて一緒に笑っていると山上さんのスマホに通知のメロディーが流れ確認した彼は

「あぁ、他のメンバーも向こうに到着したみたい」
「？」
「皆追い込んでたからなぁ」

そんな会話をしながら歩き出した三人はいつものバスに乗り、もう見慣れた景色を眺めながら目的地へと到着した。店の前には

「あ！コッチですよ！」
「山本さんこんにちわ」
「早かったですね」
「福良さんと一緒に来たので少し早めの時間に待ち合わせしたんです」

福良さんは部屋取っといてくれてます、と扉に手をかける山本さんに続いてお店に入るとマスターが穏やかな表情でマグカップを丁寧に拭きながら挨拶してくれた
「いつもの部屋へどうぞ」と笑った直後に焙煎が終わったアラームが響き、ミルを持って其方へと向かうマスターに挽き立て珈琲だ！とテンションを上げながら彼等の後に続いて部屋へと入った

部屋には福良さんが沢山のメモ用紙を机に広げながら「他にも謎が隠れてないか探してた」と今も新しいメモを作りながら広げた用紙を回収していた
少しすると芳しい香りと共に運ばれてきた珈琲に頬が緩んだ

遺留品がのこした鍵→←派手髪さんは夜更かしさん

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