【d!】化けの皮は剥がれない【男主】

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you side

物凄い形相のシャオロンが目の前にいるものの、何に怒っているのか分からずに混乱する

…俺なんかヘマした？
別に悪いことなんてしてないし、なんなら褒めてくれても良いんだけど


ちょっとだけ不機嫌になり、じと、とシャオロンを見つめる


sya「ふざけてんとちゃうぞ！！お前、一歩間違えたら死ぬとこやったんやぞ！？」

そんな怒号と共に、俺の右頬にばち、と鋭い痛みが走る

何も構えていなかった俺は、その反動で尻餅をついた

sya「なぁ、なんで逃げへんかったんや、…死んでたら、どうするつもりやったん」

じわ、と熱を帯びてきた右頬を押さえながら思う

いや、死んでたらどうするもこうもないでしょ
てか俺のこと心配して来てるのになんで俺叩くの？
……普通に馬鹿じゃん


『……ごめんな、さい』

うつむいて、涙を滲ませる
その涙は、演技で出した涙でもあったが、痛みから滲んできたものでもあった

必死に嗚咽を堪えようとしているが、ぽろぽろととめどなく溢れる涙のせいで全く堪えられてない俺を演じる


kn「いや、なに怪我人泣かせとんねん」

後からやってきたコネシマが、俺の背中を優しく撫でる

よし、今だ！

心を決めた俺は、コネシマにしがみつく

『…っうぅ…ず、は、… ぐす』

ぎゅっと抱き締めるんじゃなくて、背中のシャツを掴むだけ
顔は見られるのを恥ずかしがっているように、下を向く


kn「…は…？…え」

ふ、童貞顔見えちゃってますよ？先輩


sya「…」


シャオロンは、そんな俺を見ると、すぐさま顔を反らしてどこかへ行ってしまった



コネシマはと言うと、「あわわわっ☆」とかいう展開はもちろん無く、自身のシャツにしがみつく俺を剥がし、医務室まで担いでいった

まあ、男は無理なんで良いけどね？
いいんですけどね

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