東京卍リベンジャーズ (ページ44)

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43話ページ44

すると、それを見た佐野が立ち上がって私に近づき、私の腕を掴んで強制的に立たせた。

「オマエ、体調わるい？」

「いや、大丈夫」

少し声が震えた。私は笑っているのだが、佐野は私が脅えていると捉えたらしい。いや、待って、誤解。
つか、心配するなら、さっき私に凄んだこと謝って？

「てめええ」

怒りを顕にしたパーちんが、長内を睨んだ。

「君ぃ、2コ上なんだからよ、手前様って言えよぉお」

パーちんは怒りをエネルギーにして長内に殴り掛かるが、長内はそれを避けると、パーちんの顔面に拳を入れる。

「い゛……」

顔は嫌だ、無理。……ああ、いったっそ。

「東京卍會？名前変えろよ、中坊連合によぉ」

笑わなかった私を、誰か褒めて欲しい。佐野は煽られて怒っているのか、はたまたパーちんが傷つけられて怒っているのか、私の腕が折れるじゃないかってほど、掴む手に力を込めている。

「なんか愛美愛主に喧嘩売るって聞いてなぁ、こっちから出向いてやったワケ♡」

直後、人が大量に倉庫の中に入ってきた。そして、グルっと私らを取り囲む。

「やっちゃうゾ♡やっちゃうゾ♡」

「踊れよ中坊！！！」

「ンだよヒョロいのばっかじゃん」

「お、可愛い子はっけーん！後で回そうぜ！」

「やだっ♡褒められちゃった♡」

「危機感もてよ」

ドラケンに注意されたため、素直に黙る。でもさ、こう、余裕が無いと、私動けないと思うんだよね、恐怖で。
知ってると思うけど、私、喧嘩クソ弱だからね？ぶっちゃね、ヒナより弱い自信ある。

私が今ここにたってるのは、無理やり余裕作ってるからと、ヒナを救うっていう目標があるってだけだから。

「戦争だぁ♡中坊連合のマイキーちゃーん♡」

さーて、どうすればいいのかなー！！？私頭悪いからわかんないなー！！？

「中坊相手にこの人数で奇襲……イメージ通りのクソヤローだね、長内クン」

煽るような笑みを浮かべて、私から手を離した佐野が言う。

「あ！？聞こえねえよ、チビすぎて」

長内は煽りで返した。取り巻きたちは下品な笑い声をあげる。

つか、イメージ通りっつったか？私のイメージとは違いすぎるんだけど……。

12年後の長内、過去の長内、本当に同一人物！？一体、なにがあったらあーなるんだ？

「オイ」

こえをかけられてハッとすれば、長内とバチッと目が合った。……こういう時って、気絶すればいいんだっけ？

「テメェ、何さっきからジロジロ見てんだよ？」