東京卍リベンジャーズ (ページ42)

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41話ページ42

「佐野！！……じゃなかった、マイキー！ドラケン！」

「どうした？Aっち」

「なんでここにいんだよ。あと、今大事な話してんだ」

でしょーね、知ってるよ。

「またテメーか、この前はパッパと帰りやがって」

だって、めんどかったし。

「引っ込んでろカス」

女に対してそれはなくね？？……って、ふざけてる暇は無いわ。時間が惜しい。何としてでも、止めないと。つか、壁に書かれてる東京卍會の文字、ダサすぎ。

「あの、愛美愛主との抗争、やめない？」

空気が凍った。

「この抗争は、根拠は言えないけど、誰かが裏で糸引いてんの」

稀咲の名前を出そうか迷ったが、出さないことにした。なんでそんなこと知ってんの、どっかのスパイ？殺す？殺すってなったら嫌じゃん。

言い訳をしていると、後ろから、パーちんかぺーやんの手が伸びてきたのがわかったため、ギリギリでしゃがんでかわす。

「いきなり暴力は良くないんじゃない？もうちょっと落ち着こ？」

「テメェ、ふざけてんじゃねーぞ？なぁ、パーちん」

別にふざけてないんだけどなー。

「消えろ。これ以上喋ったら殺す。で……どう攻めるよ、愛美愛主」

「だァから、ダメだって、愛美愛主との抗争は！東卍はハメられてんの！」

私がそう言うと、拳が飛んできた。それをギリギリでかわす。もー、血気盛んすぎて怖いわ。おっそろしーな。つか、最後まで話させて？？

「あ゛！！？抗争はダメ！！？根拠は言えねえ！！？じゃあ、誰がオレの親友ボコったんだよ。誰がソイツの女レいプしたんだコラ！」

飛んでくる拳をひたすら避ける。怒りに身を任せると動きが単純になるってマジだったんだね。

「いや、それは、愛美愛主の人間でしょ？黒幕は知らない。ただ、抗争はしちゃダメだってのはわかる。……アンタ、知らないでしょ？目の前で人が死ぬ恐怖ってやつ。大切なものは、失ってから初めて気づくんだよ。

今回の抗争で、確実に人が死ぬ。考えろよ、愛美愛主はガキの喧嘩なんかしないんでしょ！？なら、短刀使う可能性もあるじゃん！

やり場のない怒りに駆けられて、そこまでなんにも策取らないまま、抗争なんか出来ると思ってんの！！？」

パーちんの動きが止まった。すると、後ろで佐野が口を開く。

「渾名、オマエの話はわかった。愛美愛主とやる」

……は？

「お前はなんも分かってねぇ……俺がやるって決めた以上、東卍は愛美愛主とやるんだよ」

真っ黒な瞳が私を見据えた。