# ページ14
【不死川side】
悲鳴嶼のクラスの生徒、夜咲A。
テストを返却してその紙を見た瞬間に表情が強ばった。
夜咲は何故か数学だけ成績があまりよろしくない。
他の教科は職員室で名前が上がるほどできるのに。
補習組は夜咲を除いて授業を全く聞かない奴ばかりだ。
俺だってこんな奴らのために放課後の時間を削ってまで教えたいと思わない。
しかし仮にも教師だ。
給料をもらっている限り仕事はきちんとしなければならない。
・
補習が終わったあと、黒板の文字を消していた所で後ろから声を掛けられた。
眠たくなるような、嫌な気持ちが全部吹っ飛んでしまいそうなその声。おもわず聞き入ってしまいそうな透き通る声を初めて聞いた時は心を打たれた。
『ここがわからないんですよ、』とノートを指す夜咲の指はすらっとしていて綺麗だ。
そんなことを考えていることを悟られないようにその数式の解き方を教えた。
・
『なるほど！ありがとうございます。』
不死川｢あァ。てかお前なんで数学だけ赤点取るんだ。｣
『いや、私もよくわからないんですよ…。』
そりゃそうだろう。数学以外の教科は完璧な夜咲が勉強しないわけがない。
授業だってまじめに聞いてるし提出物のノートだって綺麗にまとめられている。
これはモテないわけがない。
容姿良し、性格良し、学力も運動神経も良いのだ。こんな女子に惚れない男子がいないわけがない。
なんだそれ。嫌がらせかよォ。
と少しだけ笑った俺の顔を見て夜咲は驚いたような顔をした。
その後に｢不死川先生って笑顔似合いますね！｣と歯を出してニカッと笑う夜咲。
ドキリと胸が音を立てた。
｢夜咲の笑顔を見れば誰でも堕ちる。」
｢夜咲先輩が笑った顔は誰でも惚れる。｣
男子トイレの前に集まって離していた男子の会話を思い出した。
ドクドクと脈が早くなって心拍がリズムを刻むスピードが速くなる。
わかってる。自分が夜咲に好意を抱いているということは。
入学して会った時から何故かとても懐かしく感じて、それから気づけば目が離せなくなっていた。
あんな経験初めてだった。
教師が生徒に一目惚れ。他の人が聞いたらきっと驚くだろう。
不死川｢…はぁ、俺も大概だな。」
『？？何の話ですか…？』
不死川｢……いや、こっちの話だァ。｣
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葵 - 見ていてとても頬が緩くなったし、ニヤニヤしてしまいました！此れからも頑張ってください！ (2021年10月17日 14時) (
レス) @page26 id: 6b19049b00 (このIDを非表示/違反報告)
かりん - 終わってるですか！？ (2020年8月22日 10時) (レス) id: c30d21e2cb (このIDを非表示/違反報告)
かりん - リクで！！(主語が抜けていた……) (2020年8月22日 10時) (レス) id: c30d21e2cb (このIDを非表示/違反報告)
かりん - 子供がうまれるの短編集つくって欲しいです！！ (2020年8月22日 10時) (レス) id: c30d21e2cb (このIDを非表示/違反報告)
こんぺいとー。(プロフ) - すずさん» 返信遅れてすみません！汗 喜んで頂けてよかったです！！リクエストありがとうございました！！ (2020年6月16日 18時) (レス) id: f2066b104c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：こんぺいとー。 | 作成日時：2020年5月13日 22時
