風柱邸のお手伝いさん。短編集

新婚旅行 ぺんちゃん様 ﾘｸｴｽﾄ ページ1

【Aside】


実弥｢A、旅行行くかァ。｣



と、実弥さんが言ったのはほんの数分前。
縁側に座ってのんびりとしていた時だ。



『旅行、ですか？』


実弥｢ん、新婚旅行。｣



新婚旅行…！
その言葉を聞いてやっぱり結婚したんだぁ…と改めて思う。



『実弥さんがお疲れじゃなかったら行きたいです！』



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『実弥さん！これ凄いですよ！』



実弥｢あんまはしゃいでっと転けるぞォー。｣



私は今、京都の方へ旅行に来ている。
見たことの無いものや綺麗な物、美味しそうな食べ物など、全ての目に入るものに興味が湧く。

それらに目を取られて足元の段差に躓いてしまった。


『…わっ、』



実弥｢ほら、言ってる傍からァ。｣



『す、すみません。』



｢ん。｣と言って差し出して来た手に自分の手を重ねればぎゅっと握られる。



実弥｢八つ橋食いに行くかァ。｣



『なんですか！それ！』



実弥｢京都に行ったら食っとっけって宇髄が言ってた。｣



｢宇髄さんが言うなら間違え無いですね！行きましょう！私楽しみです。｣



実弥｢あァ。｣



＿＿＿＿＿＿


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八つ橋も食べて、かなり観光して時間もそろそろいい感じになってきた。


実弥｢そろそろ旅館行くか。｣


『はい。』



・


実弥さんに連れられてやって来たのは大きな旅館。
実弥さんが決めてくれるとは言ったけどここまで大きな旅館だとは思わなかった。



『すごく、大きいですね。』


実弥｢部屋も広ェぞ。｣



・

実弥さんの言った通り、部屋も広かった。

しかし、ここで疑問。



『実弥さん、なんで布団一つしかないんですか？』



実弥｢………聞くかァ？？｣



狙ってました。と言わんばかりにニヤニヤしてる。



『い、いえ。やっぱり大丈夫です…。』



実弥｢ふっ、そーかよォ。
晩飯まで時間がある。風呂に入ってきたらどーだ？｣


お風呂か。
今日一日は歩いていたから少し汗もかいたからちょうどいい。

きっとお風呂も広いんだろーな！

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