EPISODE #39 ページ42
《tennokoe様 リクエスト》 名前
【Aside】
夜
不死川「夜咲ィ。任務行ってくる。」
朝
不死川「今日も美味かった。ありがとなァ夜咲。」
昼
不死川「そーいやァ、甘露寺が夜咲と話したいっつてたぞォ。」
・
…不死川さん、私の名前知ってる…よね?
じゃぶじゃぶと裏庭で洗濯をしていてふと思う。
思い返してみればここに来て一度も名前で呼ばれたことはない。
不死川「おォい。団子でも食い行くかァー?夜ざ…」
ちょうどいい所に不死川さんがきた。
『不死川さん!名前!』
不死川「名前ェ?」
『私の名前知ってますか?いっつも夜咲ってしか呼ばないから…』
不死川「あ?んなの分かるに決まってんだろォ。」
『…じゃあ、名前で呼んで欲しいです。』
キラキラと期待の目を向けてそう言えば、不死川さんは首に手をやって視線を逸らすと、小さく呟いた。
不死川「……………A。」
心做しか不死川さんの耳が赤くなっているのは気のせいだろうか?
それにしても名前で呼ばれるのはとても新鮮で良い。
『ふふ。なんか慣れないけど嬉しいです。
…あ、お団子でしたね!食べに行きましょう!』
洗濯物を干して歩こうとすると不死川さんに腕を掴まれた。
不死川「…俺の事も名前で呼べェ。」
『…え。』
え、不死川さんの名前って実弥、だよね??
合ってる?…合ってるよね…?
不死川「俺の名前わかんねェんか?」
『い、いえ!わかります!!』
さ、ね、み、さ、ん。たった5文字。
そのたった5文字がなかなか出てこない…。
不死川さんが早くと言わんばかりに見つめてくる。
よし、言おう…!
少しのことなのにすぅと大きく息を吸う。
『…さ、さねみさん………。』
その息とは裏腹に出たのは小さな声だった。
不死川「…………。」
『さ、さねみさん、何か言ってくださいよ。』
不死川「…団子食いに行くぞォ。」
『え、ちょっと待ってください!』
_____
一度名前で呼ぼうという話になったが呼ぶのも呼ばれるのも恥ずかしくて落ち着かないので結局、
『不死川さん』、「夜咲」 のままになった。
・
不死川(名前呼び……。)
不死川『…悪かねェ。』
『 ? 何がですか??』
不死川「なんでもねェよ。…おら、やる。」
『えっ、いいんですか?ありがとうございます。』
名前で呼ぶのもいつかは慣れる日が来るだろう。
地道に待つのも悪くはない。
と、思う不死川と夜咲だった。
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こんぺいとー。(プロフ) - 蒼井とーるさん» とーるさん初めまして!コメントありがとうございます!可愛い不死川さんを提供できてよかったです( *˙˙*)続きも楽しんでください!! (2020年8月14日 16時) (レス) id: f2066b104c (このIDを非表示/違反報告)
蒼井とーる - はじめまして!蒼井とーるです。とても楽しく読ませていただいてます!不死川さんが可愛い…(´・ω・`) (2020年8月14日 12時) (レス) id: 34a45304c1 (このIDを非表示/違反報告)
こんぺいとー。(プロフ) - しおりさん» しおりさんお久しぶりです!!今回も読んでくださりありがとうございます(*´-`*)更新頑張ります! (2020年5月2日 10時) (レス) id: f2066b104c (このIDを非表示/違反報告)
しおり - お久しぶりです!!やっぱりこんぺいとー。さんがつくっている作品は面白いですね!!これからもがんばってください!!! (2020年5月2日 7時) (レス) id: 46ffa7468c (このIDを非表示/違反報告)
こんぺいとー。(プロフ) - のんきち。さん» あああぁぁ!嬉しいです!!ありがとうございます!更新頑張ります!! (2020年4月9日 9時) (レス) id: b53fca9749 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:こんぺいとー。 | 作成日時:2020年2月14日 19時