EPISODE #31 ページ33
【不死川side】
不死川「…頭痛てェ。」
鈍器で殴られるような頭痛を我慢しながら隊服に着替え、刀を持って庭に出る。
不死川「夜咲は…、買い出しかァ。」
いつものように太い巻藁を立て、呼吸を整えれば準備は出来完了。
不死川「風の呼吸 伍の型 木枯らし颪!!」
ボトリと音を立てて落ちる巻藁はいつもよりすんなりとは切れなかった。
不死川「調子悪ぃ…。」
そんな時に塀越しに聞こえてきたのは聞き覚えのある声。しかも2人だ。
その声はだんだん通り過ぎていって、玄関の方へと近づいてきた。
別に気になる訳では無いが客だと行けないので念の為見に行く。
・
『今日はありがとうございました。よかったらお茶でもどうですか?』
煉獄「いや!家で千寿郎が待っているのだ!!
今日の所はここで失礼する!」
『そうですか、たまには遊びに来てくださいね。
とは言ってもここは私の屋敷ではないですが…』
木の枝葉が邪魔をして顔は見えないが
そう言って笑い合う二人。
不死川「チッ。」
それ見てイライラして頭痛が激しくなる。
鍛錬に戻ろうと振り返ろうとした瞬間、煉獄が夜咲を引き寄せた。
その行動に思わず足が止まる。
不死川「……は?」
木が邪魔してよく分からないが二人が接吻しているようにしか見えない。
『煉獄さん、私やっぱり気持ちが知りたいです!』
煉獄「うむ!俺は…」
その瞬間、止まっていた足は気づいたら動いていて夜咲の細い腕を掴んでいた。
不死川「…何してんだァ。」
『不死川さん!もう起きたのですか?』
煉獄「よもや!鍛錬か不死川!!」
何事もなかったかのように振る舞う夜咲と煉獄に無性に腹がたった。
不死川「おい。飯作れェ。」
『え、でも朝食は…』
不死川「はよしろォ。」
『あ、はい…。す、すみません!煉獄さん!またお会いしましょうね!!』
煉獄のことを放って夜咲を屋敷の中に引っ張る。
・
『し、不死川さん!?どうしたんですか!
そんなにお腹すいているんですか?朝食なら食べましたよね?もしかして足りませんでしたか!』
ぺちゃくちゃと口を開く夜咲を適当に壁に押し付けてちいさな口を手で覆う。
俺が怒っているのを察したのか夜咲は黙ると困ったように眉を下げる。
下から見上げる大きな深緑の目にはうっすらと涙の膜が張っていて恐怖に満ちたような目をしていた。
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こんぺいとー。(プロフ) - 蒼井とーるさん» とーるさん初めまして!コメントありがとうございます!可愛い不死川さんを提供できてよかったです( *˙˙*)続きも楽しんでください!! (2020年8月14日 16時) (レス) id: f2066b104c (このIDを非表示/違反報告)
蒼井とーる - はじめまして!蒼井とーるです。とても楽しく読ませていただいてます!不死川さんが可愛い…(´・ω・`) (2020年8月14日 12時) (レス) id: 34a45304c1 (このIDを非表示/違反報告)
こんぺいとー。(プロフ) - しおりさん» しおりさんお久しぶりです!!今回も読んでくださりありがとうございます(*´-`*)更新頑張ります! (2020年5月2日 10時) (レス) id: f2066b104c (このIDを非表示/違反報告)
しおり - お久しぶりです!!やっぱりこんぺいとー。さんがつくっている作品は面白いですね!!これからもがんばってください!!! (2020年5月2日 7時) (レス) id: 46ffa7468c (このIDを非表示/違反報告)
こんぺいとー。(プロフ) - のんきち。さん» あああぁぁ!嬉しいです!!ありがとうございます!更新頑張ります!! (2020年4月9日 9時) (レス) id: b53fca9749 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:こんぺいとー。 | 作成日時:2020年2月14日 19時