風柱邸のお手伝いさん。

EPISODE #24 ページ25

【Aside】


「Aさぁーーん！！」



『あ、善逸くん。』



炭治郎「こら善逸、声が大きいぞ。こんにちは、Aさん」




『こんにちは。あれ、伊之助君は？』




善逸「アイツならここに着いてからすぐに裏の山に走っていきましたよ。」




『任務の後なんでしょ？元気だね。』




善逸くん、炭治郎くん、伊之助くんとは何日か蝶屋敷に通っているうちに仲良くなったのだ。

もちろん不死川さんの女中として働いていることも知っている。
最初はビックリされたけど…。



炭治郎「どうですか？怪我の具合は？」




『胡蝶さんのおかげでだいぶ良くなったよ。』




善逸「そういえば今日はいないの？しのぶさん。」




「今日は柱会議です。もうすぐ戻られると思います。」




『アオイちゃん！』




アオイ「こんにちはAさん。善逸さんと炭治郎さんは治療するので奥の部屋へ。
Aさんはもうしばらくここで待っていてください。」



『うん。』



善逸「嫌ぁぁぁあ！Aさんをまだ拝みたいィ！！！」



炭治郎「善逸、迷惑をかけるな！どうしてそんなに恥を晒すんだ。
すみませんAさん。それではまた後で。」




炭治郎くんに引きずられながら「とんでもねェ炭治郎だ…。」と言いながら二人は部屋を出て行った。



それと丁度入れ替わったかのように、閉まっていた扉が開いた。



忘れ物でもしたのかな？



しかしそこにいたのは炭治郎くんでも善逸君でもなかった。



胡蝶「こんにちは。」




『胡蝶さん、こんにちは。あれ…不死川さん？』




胡蝶さんの後から入って来たのは不死川さんだった。




胡蝶「今、会議が終わったんです。その帰りにAさんの様子を見ようと皆さんが。」




そうだったのか。……ん？皆さん？




「よも！愛いな！！！！！」



「おォー！ド派手にいい顔してんじゃねェか！！」



「きゃーーー！！可愛いわ！！！ね、伊黒さん！」



「そうだな。もちろん甘露寺の方が可愛いが。」



「……。」



『え…あの……。えっと、』




いきなり人が出てきたかと思ったらあっという間に囲まれてしまった。



凄い髪の色をしている女の子、その隣には蛇を首に巻いている人。

何よりも背が高くてジャラジャラしている人と大きな声で叫ぶ人にビックリしてしまった。



こんなに大きな男の人たちに囲まれるのは初めてだ。




『し、不死川さん……。』



不死川「夜咲ィ？」



私はもぞもぞと抜け出して不死川さんの後ろにまわると「殺」と書かれた羽織をぎゅっと握った。

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