EPISODE #12 ページ13
【Aside】
乳白色のお湯で冷えた身体がつま先から暖かくなる。
…失った。何もかも。
髪から滴る水滴がお湯の表面に波紋を作って消えていく。
なんで私だけ生き残った…?
こんなに苦しい思いをするなら私も皆と一緒に
死にたかった。
そんなことばかりが頭の中をずっとぐるぐるしている。
死ぬことなんて何も怖くない。
体の力を抜けば、いっぱいいっぱいに入ったお湯が
ジャバジャバと溢れだす。
頭まで浸かって何秒か経ったらだんだんと苦しくなってくるが鬼に殺されてしまった皆に比べたらこんなの比にならないはずだ。
絶対に頭は上げない。
このまま皆の所に行くのだ。
自分の屋敷の風呂場で他人が死ぬという不死川さんの気持ちになれば申し訳なくなってくる。
…ごめんなさい、不死川さん。
あぁ。苦しい。
酸素が足りなくなってきた。
上も下もわからないくらいクラクラする。
もう少し、もう少しだ。
あと少しで楽になれる…。
_________
【不死川side】
「おーーーい!!」
夜咲を湯浴みに行かせて数分。
屋敷の中に大きな声が響く。
不死川「来たかァ。」
宇髄「よォ。最近ぶりだな。」
「こんにちは不死川さん。天元様がいつもお世話になっております。」
不死川「あァ。こちらこそォ。」
宇髄と一緒に来ていたのは三人の嫁のうちの一人、雛鶴だ。
中に上がった二人に茶を出す。
宇髄「んで?例の女中さんは?」
不死川「湯浴み中。」
雛鶴「着物ですが、これくらいしかなかったのですが大丈夫でしょうか?」
そう言って風呂敷から色とりどりの着物や浴衣を取り出す。
不死川「あァ、充分だ。助かる。」
宇髄には鴉経由ですべて伝えた。
夜咲をここまで運んできたものの、ボロボロの布切れ一枚だけしか
身に纏っていなかった。
面会した時の上品な生地の着物はどうしたことやら…。
そこで三人の嫁がいる宇髄に相談した。
胡蝶や甘露寺でもよかったが
夜咲は胡蝶よりだいぶ背が高かった。
甘露寺のはサイズの問題はなさそうだが伊黒のネチネチがくるに違いなかった。
不死川「着替え、置いてくる。」
宇髄「おうよ。」
俺は適当に着物を取って脱衣所へと向かう。
________
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こんぺいとー。(プロフ) - 蒼井とーるさん» とーるさん初めまして!コメントありがとうございます!可愛い不死川さんを提供できてよかったです( *˙˙*)続きも楽しんでください!! (2020年8月14日 16時) (レス) id: f2066b104c (このIDを非表示/違反報告)
蒼井とーる - はじめまして!蒼井とーるです。とても楽しく読ませていただいてます!不死川さんが可愛い…(´・ω・`) (2020年8月14日 12時) (レス) id: 34a45304c1 (このIDを非表示/違反報告)
こんぺいとー。(プロフ) - しおりさん» しおりさんお久しぶりです!!今回も読んでくださりありがとうございます(*´-`*)更新頑張ります! (2020年5月2日 10時) (レス) id: f2066b104c (このIDを非表示/違反報告)
しおり - お久しぶりです!!やっぱりこんぺいとー。さんがつくっている作品は面白いですね!!これからもがんばってください!!! (2020年5月2日 7時) (レス) id: 46ffa7468c (このIDを非表示/違反報告)
こんぺいとー。(プロフ) - のんきち。さん» あああぁぁ!嬉しいです!!ありがとうございます!更新頑張ります!! (2020年4月9日 9時) (レス) id: b53fca9749 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:こんぺいとー。 | 作成日時:2020年2月14日 19時