EPISODE #10 ページ11
【不死川side】
お萩を買い、縁側で日向ぼっこをしながら
どこからか寄ってきた野良犬とじゃれ合う。
不死川「どっから来たァ。…よォしよし…。」
もしも、
こんなに平和な時間がずっと続いていたら……。
何度考えたか分からないその言葉は今でも消えてはくれない。
屋敷の中は相変わらず散らかっていて、片づけようと思うが、どうも任務がない昼になると鍛錬などを優先してしまう。
しかし、
明日には夜咲といった、新しい女中が来るのだ。
少しの間でも屋敷は綺麗になるだろう。
女中…、
夜咲A…。
…思い返してみてもとても綺麗な顔立ちをした女だった。
鼻筋は通っていて、目もパッチリとしており、
艶のある髪を後ろで結い、来ていたうぐいす色の
着物もとても様になっていた。
不死川「夜咲A…かァ。」
いつの間にかボーッとしていたようで、
気づいた時には撫でていた犬もいなくなっていた。
時も夕方。
辺りは夕日の暖色で染まりきっている。
・
鎹鴉「カァー!カァー!風柱ァ!
任務!任務!直チニ南西へ向カエ!!」
不死川「はァ〜…」
久しぶりに着た浴衣から、すっかり着慣れてしまった隊服に着替え、腰に刀を身につけて屋敷を後にする。
・
鴉の後を追いながらふと不思議に思うことがあった。
不死川「…昼に通った道と全く同じじゃねぇかァ。」
一瞬にして通り過ぎていく景色は今日見たものと同じだったことが分かる。
不死川「…まさかなァ…。」
・
…嫌な予感は的中。
鴉が案内したそこは今日の雇店だった。
日は落ちたばかりだと言うのに屋敷はすでにボロボロになっていた。
不死川「…チッ。一足遅かったかァ…。」
しかしまだ鬼はいるようだ。
建物の物陰から気配がする。
不死川「1匹。雑魚鬼かァ。」
日輪刀を鞘から抜き、その場へ向かうと
そこには足元に包丁を落とし、鬼に喰われようとしている夜咲の姿があった。
ザシュッ
よほど目の前のご馳走に夢中だったのか、鬼は俺の気配に全く気づくことなく頸を落とした。
『…え、不死川さ、…?』
ゆっくりと目を開けてそう発したかと思えば、
まるでスローモーションかのようにその場に体制を崩す。
それを受け止めれば
すっかり冷えきった身体は俺に力なくダランと身を任せた。
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あ、ついでに評価もお願いします!!m(_ _)m
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こんぺいとー。(プロフ) - 蒼井とーるさん» とーるさん初めまして!コメントありがとうございます!可愛い不死川さんを提供できてよかったです( *˙˙*)続きも楽しんでください!! (2020年8月14日 16時) (レス) id: f2066b104c (このIDを非表示/違反報告)
蒼井とーる - はじめまして!蒼井とーるです。とても楽しく読ませていただいてます!不死川さんが可愛い…(´・ω・`) (2020年8月14日 12時) (レス) id: 34a45304c1 (このIDを非表示/違反報告)
こんぺいとー。(プロフ) - しおりさん» しおりさんお久しぶりです!!今回も読んでくださりありがとうございます(*´-`*)更新頑張ります! (2020年5月2日 10時) (レス) id: f2066b104c (このIDを非表示/違反報告)
しおり - お久しぶりです!!やっぱりこんぺいとー。さんがつくっている作品は面白いですね!!これからもがんばってください!!! (2020年5月2日 7時) (レス) id: 46ffa7468c (このIDを非表示/違反報告)
こんぺいとー。(プロフ) - のんきち。さん» あああぁぁ!嬉しいです!!ありがとうございます!更新頑張ります!! (2020年4月9日 9時) (レス) id: b53fca9749 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:こんぺいとー。 | 作成日時:2020年2月14日 19時