【あの日の記憶】しおり様 リクエスト ページ41
【Aside】
宇髄「あ、A。」
『はい?』
もぐもぐと朝ごはんを食べながら部屋に差し込んでくる暖かい太陽の光を浴びる今日。
宇髄「俺このあと絵の材料買い行って来るわ。」
『私もついて行きましょうか?』
宇髄「んや。すぐ帰ってくるし、留守番してていーぞ」
『そうですか…、分かりました。それじゃあ、部屋の掃除でもして待ってますね。』
宇髄「あぁ、頼んだ。」
食べ終わった食器を台所に運んで、宇髄さんを見送る。
宇髄「すぐに帰ってくるから。」
『はーい。』
・
さて、掃除始めるか。
宇髄さんがいなくなって一人になった私はリビングの掃除から始めることにした。
掃除機をかけて、窓を拭いて、物を元あった場所に戻す。
リビングが終われば、自分の部屋。
自分の部屋は勉強の時などでしか使っていないので特に散らかったりはしていない。
次は寝室。宇髄さんと私がいつも寝ている部屋だ。
天気がいいので布団を外に干す。
きっと取り込んだ時にはお日様の匂いでポカポカしているだろう。
えっと、あとは宇髄さんの部屋……。
アトリエを掃除しようと思ったが、触ってはいけないものなどがあってはいけないので遠慮することにした。
・
宇髄さんの部屋はシンプルだ。
黒の大理石模様の机の上にはパソコンが置かれてある。そして、壁には宇髄さんの描いた絵。
机の隣にある縦長の収納ボックスの中には箱が四つほど入るスペースがあるが、入っている箱の数は三つ。
中身は様々で、一つの箱には、クリップやハサミの文房具。
もう一つには学校の資料など。
『あ、この箱って宇髄さんがメイク道具入れてるやつか。…確かリビングに置いてあったはず……。』
この箱をリビングで見た記憶がある。
どうせなら四つ綺麗に収納した方がスッキリするだろうと思い、足を向かわせる。
・
『あ、やっぱりここだった。』
机の近くに置かれていた箱は宇髄さんの部屋で見たものと同じだった。
中身はメイク道具で、赤紅の液やブラシなどが入っている。
『宇髄さん、よくこれであんなに綺麗にかけるなぁ………。』
さらさらした赤紅の液が入った容器を箱から取り出し、観察しながら宇髄さんの部屋に戻る。
このとき、私は気づかなかった。
掃除機のコードが足元を横断していることを…。
『うわっ!!!』
急に足元に何かが引っかかって、そのまま前に倒れる。
手を着きたいけれど、手には箱がある。
転ける時、なぜかスローモーションに感じた。
液が入った容器が宙を舞っている_。
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ねあ - 神 (2021年12月3日 20時) (レス) @page50 id: 614308e5b4 (このIDを非表示/違反報告)
人のようなナニカ - ああぁぁぁ最高でした!!すごく面白かったし、めっちゃ泣いたしで…素敵な作品に会えてめちゃくちゃ幸せです!!!本当に本当にありがとうございました!! (2021年12月1日 19時) (レス) @page50 id: 4b8facd16d (このIDを非表示/違反報告)
こんぺいとー。(プロフ) - fruitさん» ありがとうございます!! (2021年9月13日 0時) (レス) id: c1a765941b (このIDを非表示/違反報告)
fruit - 面白かったです! (2021年8月30日 17時) (レス) id: 80d0b24791 (このIDを非表示/違反報告)
こんぺいとー。(プロフ) - かりりさん» 良かったです(*´˘`*) (2021年2月26日 0時) (レス) id: c1a765941b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:こんぺいとー。 | 作成日時:2019年12月29日 1時