雪が嫌いだった宇髄天元が雪を好きになった理由。【短編集】

【ナンパ】紫麻_shia様、いのししに恋したニート様 ﾘｸｴｽﾄ ページ21

【Aside】



宇髄｢A、俺ちょっとトイレ行ってくるな。｣




『はい。そこのベンチで待ってますね。』





今日は宇髄さんとデートです。

宇髄さんがトイレに行ったので公園のベンチで待ってます。




……。





｢ねぇねぇ。君暇なの？｣






(…誰かナンパされてる…。)






特に気にもせず、ベンチに座ってスマホを扱う。







｢ねー、君だよ。そこのスマホ扱ってる子。｣







(思えば何か声近い気がする…。)






まさかと思って顔をあげればその予感は的中。
目の前に立っているのはチャラチャラした男三人。

自分より歳上だということはひと目でわかる。







｢うわ、やっぱ可愛いじゃん。
友達待ってんの？ 俺らと一緒に遊ばない？｣







ナンパなんてする人本当にいるんだ…。






『すみません。連れがいるので。』






これは危ないと思い、ベンチから腰を浮かしてその場を離れようとする。






『っ！ 何ですか？ 離してください。』







しかし、それは腕を掴まれたことによって叶わなかった。






(宇髄さんまだ戻ってこない…。そういえばトイレまで結構距離あったような。)






｢いーじゃん。ちょっとだけ。タノシイことするだけだから。｣







『結構です…！』






｢やば、怒った顔もめっちゃ可愛いじゃん。
俺チョータイプなんだけど。｣






お前のタイプなんか知るか。

手を振り切ろうとするけど相手は自分より歳上の成人男性だ。とても力では勝てそうにない。




せめてもの思いでジタバタと暴れてみる。






｢ちっ。おい、あれ当てろ。｣







一人が指示したかと思えば、横からハンカチのような白い布が出てきて そのまま口と鼻を覆われた。






『んぐっ』






だんだん酸素が欲しくなってきて、とうとう息を吸ってしまった。

それから体が動かなくなってきて意識が朦朧としてくる。






『うず、さ……ん。』






少し宇髄さんと離れただけなのにまた変なことに巻き込まれた。
いつも宇髄さんに迷惑かけてしまう自分に嫌気がさしてくる。

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