雪が嫌いだった宇髄天元が雪を好きになった理由。【短編集】

【バレました】イアデビル様 ﾘｸｴｽﾄ ページ18

【Aside】



ど、ど、どうしましょう。




私今、学校のトイレで何人かのギャルっぽい生徒に囲まれてます。




威圧が半端じゃない。今すぐにでも逃げ出したい。





『な、何の用かな？？』





｢何の用かな？？ じゃねぇーんだよ！

あんた宇髄先生と付き合ってんでしょ？｣





ドキリと心臓が飛び跳ねる。





『な、何言ってるの？』





｢嘘ついても無駄なの。私達、竈門から聞いたんだからね。あいつ嘘つく時に変顔するからすぐにわかんのよ。｣





(あぁー！炭治郎くんんん！！！
そうだった！忘れてた！あの子純粋すぎて嘘がつけないんだった…！)




てか、怖いよ。どうしよう。
何時かの誰かさんにそっくりだよ。




どうやらバレてしまったのは
｢宇髄先生♡ファンクラブ｣の人達だった。

しかもこの人達、宇髄さんのありとあらゆることを徹底的に調べあげている。
靴のサイズとか好きなガムの味とか。




『とりあえず、私宇髄さんはさんとは付き合ってないから！』




｢嘘つくなって！！｣




やばいやばい。

…え、なんでトイレで上靴片方脱いだの？

…ちょ、ちょっと待ってよ！なんで振り下ろそうとしてんの！？



上靴を振り下ろされた瞬間にそれを避けて、トイレを飛び出る。




｢ちょっと！待ちなさいよ！｣




やっぱり前世で鬼と戦っていただけある。
あんなの避けるのは楽勝だった。



・


教室に入って、クラスの女子が群がっていたのでその中に混じる。



｢あれ、雪那さんじゃん。どしたのー？｣



『ごめん！ちょっとだけ自然なフリして！』




皆と普通に話してる感じを装っていると、
さっきのファンクラブの人達が教室の前を通り過ぎて行った。



『はぁ〜。』



｢あれ宇髄先生ファンクラブの子達じゃん。

雪那さんも大変だねー。さすがに宇髄先生の彼女にもなったら目つけられちゃうよね〜。｣



ウンウンと周りの女子も皆頷いている。



『………え、なんで…、』



｢もう噂になってるよ？少なくともここにいる女子は皆知ってるー｣




と言って皆と｢いぇーい｣とピースする。




｢まぁ、信じてない人が9割だけどね。
ウチらは皆信じてるけど。てか、雪那さんが今否定してないってことでもう事実ってわかったし。｣



これはダメだ。完璧にバレてしまった。

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