EPISODE 76* ページ35
【Aside】
宇髄の言葉への答えはただ一つだけ。
『私も、ずっとずっと前から好きでした。
あなたの隣でこれからも笑って過ごしたいです。
……よろしくお願いします。』
宇髄「A…っ!」
『宇髄さん…。』
二人でこれでもかってくらい抱きしめ合う。
Aが流す涙は悲し涙ではなく嬉し涙。
・
それからはしばらく抱き合っていた。
すると、ふと宇髄が何かを思い出した。
宇髄「あ、そういやこれ。
ちょっといいか。」
宇髄はそう言うとポケットから何かを取り出して
Aの耳もとでゴソゴソしている。
宇髄「よし。できた。やっぱこれがないとな。」
『宇髄さん、これって!』
耳に手を伸ばせば今まで寂しかった耳たぶに小さなピアスの感触。
宇髄「傘間から取り返してきた。
派手に似合ってるぞ。」
よく見てみれば宇髄の耳にもAと同じシルバーのピアスが付いている。
(思い出したときに付けてくれたんだ。)
宇髄「…髪。黒くなっちまったな。
そっちでもド派手に似合ってるけど…。」
『宇髄さん、私の髪好きでしたもんね。
大丈夫ですよ。きっと伸びたらまた元に戻ります。』
「そうだな。」という宇髄はAを抱きしめたまま離さない。
宇髄「あー、派手に幸せだ。」
『ふふ。私も幸せです。』
下から見上げるように顔を上げたAは上から見下ろすように顔を下げた宇髄とパッチリ目が合う。
そして、
どちらからでもなく二人は顔を寄せ合った。
優しい優しい、触れるだけのキス。
目が合って、二人で小さく笑う。
あぁ。
幸せだ。
またこうやって大切な人に巡り会えたこと。
守るべきものができたこと。
そして、
愛する恋人ができたこと。
この上ない幸せを二人は味わった。
そして、小さな石の前で二人は誓う。
_________
もう二度と君を忘れはしない。
_________
と。
月明かりに照らされて嬉しそうに笑う二人の耳には
キラキラとお揃いのピアスが輝いていた___。
雪が嫌いだった宇髄天元が
雪を好きになった理由。【現パロ】
*END*
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彩(プロフ) - とてもおもしろかったです!! (2021年1月11日 18時) (レス) id: 95df5f81b7 (このIDを非表示/違反報告)
彩(プロフ) - とても面白いです!!で,すいません、私の理解力がないだけなんですが,足立って誰ですか?この後にその話が出ていたらすいません、どうしても気になってしまいましてこれからも頑張ってください!! (2021年1月11日 17時) (レス) id: 95df5f81b7 (このIDを非表示/違反報告)
こんぺいとー。(プロフ) - りなおさん» りなおさんこんにちは!コメントありがとうございます!感動して頂けたみたいで良かったです(*´˘`*)短編集の方もよろしくお願いします!! (2020年9月7日 8時) (レス) id: f2066b104c (このIDを非表示/違反報告)
りなお(プロフ) - 一気に読ませていただきました!ラストは私まで涙が溢れて止まりませんでした(TT)素敵な作品をありがとうございます!短編の方はこれから読ませていただきます!楽しみです! (2020年9月7日 3時) (レス) id: 712037cba2 (このIDを非表示/違反報告)
こんぺいとー。(プロフ) - Miraiさん» ホントですか!?よかったです!! (2020年2月11日 16時) (レス) id: f2066b104c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:こんぺいとー。 | 作成日時:2019年12月14日 2時