EPISODE 58* ページ16
【Aside】
自分の腕をカッターで切りつけた傘間の手からは血が流れている。
かなり深く切ったようだ。
傘間「う゛っ……っ!!」
『な、何してるの! 止血しないと…!』
ハンカチをポケットから出して傘間の腕に手を伸ばすと、怪我していない方の手ではたかれた。
そして、傘間は床に座り込んでカッターをA方へと滑らせた。
傘間はすぅっと息を吸う。
(え、)
傘間「きゃァァァァァ!!!!!!
誰か助けて!!!」
耳が痛くなるほどの声量で傘間は叫んだ。
傘間が叫ぶと、すぐに何人かの女子が空き教室に入ってきた。
「せ、雪那さん…!」 「嘘でしょ…?」
「莉奈っ!」
「私、誰か呼んでくる!!」 と騒ぎ出した。
・
どうしたらいいか分からず放心状態になる。
気づいた時には周りはたくさんのギャラリーに囲まれていた。
「え、やばくない?」 「雪那さんがやったの?」
「俺、いつかは問題起こしそうだなって思ってたぜ。」
「見て、カッター落ちてる。あれで切ったんだ。」
Aの耳には何も入らない。
「おい!どけ!なんの騒ぎだ!」
声のする方を見ると、三年の教師が2人、人混みをかき分けて空き教室にはいってきた。
「誰かこの生徒を運ぶのを手伝え!
急いで保健室に連れていくぞ!!」
「あなたは職員室に来なさい。」
女の先生に腕を引かれる。
ぼーっとしていて、抵抗する気も起きなかった。
ただ、引っ張られる方に足を軽く動かすだけ。
「関係ない生徒はすみやかに下校しなさい!」
炭治郎「Aさん!」
善逸「人多すぎじゃない!?」
伊之助「おい!どこ行くんだよ!」
三人の声が微かに聞こえた。
人混みに流されてこちらには来れないようだ。
『ごめん』その一言だけが頭をよぎる。
人混みを通る中、ふと視界に白衣を着た大きな男の人が目に入る。
(宇髄さん…。)
宇髄はビックリした顔でこちらを見ていた。
そしてすぐに、方向をくるりとかえ、どこかへ行ってしまった。
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彩(プロフ) - とてもおもしろかったです!! (2021年1月11日 18時) (レス) id: 95df5f81b7 (このIDを非表示/違反報告)
彩(プロフ) - とても面白いです!!で,すいません、私の理解力がないだけなんですが,足立って誰ですか?この後にその話が出ていたらすいません、どうしても気になってしまいましてこれからも頑張ってください!! (2021年1月11日 17時) (レス) id: 95df5f81b7 (このIDを非表示/違反報告)
こんぺいとー。(プロフ) - りなおさん» りなおさんこんにちは!コメントありがとうございます!感動して頂けたみたいで良かったです(*´˘`*)短編集の方もよろしくお願いします!! (2020年9月7日 8時) (レス) id: f2066b104c (このIDを非表示/違反報告)
りなお(プロフ) - 一気に読ませていただきました!ラストは私まで涙が溢れて止まりませんでした(TT)素敵な作品をありがとうございます!短編の方はこれから読ませていただきます!楽しみです! (2020年9月7日 3時) (レス) id: 712037cba2 (このIDを非表示/違反報告)
こんぺいとー。(プロフ) - Miraiさん» ホントですか!?よかったです!! (2020年2月11日 16時) (レス) id: f2066b104c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:こんぺいとー。 | 作成日時:2019年12月14日 2時