雪が嫌いだった宇髄天元が雪を好きになった理由。【現パロ】

EPISODE 25* ページ28

【Aside】




美術室を飛び出して、Aはとりあえず自分の教室へと向かった。




運動は得意な方だ。前世ほど軽々と動かせはしないが、他の人とはずば抜けて運動ができる。




教室にはすぐに辿り着いた。




誰もいない教室にポツリと自分の荷物だけが残されている。




とりあえず、体操服なので制服へと着替える。





・



制服に着替えて、帰ろうかと荷物を持った時
さっきの出来事がフラッシュバックしてきた。





『何考えてんの……。私には関係ないでしょ。 準備室の主は宇髄さんだ。誰を中に入れようと宇髄さんの勝手でしょ……。』




(何でヤダとか思うの…、何でこんなモヤモヤするの……。





なんで…、なんで、


こんなに嫉妬してんの…。)





帰る気にもなれなくて、その場から足が動かない。




すると、いきなりガラガラｯと音がして肩が跳ねる。




｢こんなところで何してるのぉ？
雪那さぁん。｣





傘間だ。





『……今から帰ろうと思ったところ。』






荷物を持って教室を出ようとした時、

｢ちょっと待ってよ。｣と声をかけられた。





『なに？』





傘間｢雪那さんって私のこと嫌いでしょ。｣






『別に。そんなことない。』







嘘だ。ホントは嫌いだ。







というか、今は誰かと話す気分じゃない。








傘間｢そうなの？優しいねぇ。

ちなみに私はあんたのこと大っ嫌いだから。


言ったでしょ。宇髄先生は私のものって。｣







嫌いだなんて言われなくても分かってることをわざわざ口に出して言ってくる。







『私は美術専門だから宇髄先生と話してるだけだよ。

宇髄先生と結ばれたいなら…頑張って。』






傘間｢アンタのそういうとこ嫌いなのよ。

私、体育祭の日に宇髄先生にアタックするから。｣







なんの情報だ。







『そうなの？

電車の時間に間に合わないから私帰るね。』





また嘘ついた。電車の時間だなんてとっくに過ぎてる。次の電車までまだ時間がある。





教室を出る時、後ろから舌打ちが聞こえてきたが気にすることなくその場を後にした。

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