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このお店での過ごし方は基本自由。
鍵は24時間空いていて、絶対誰か1人は
店内にいる仕組みだそうだ。
だから、営業時間外の昼間でも
遊びに来る人、夜からここにそのまま泊まる人
色々いるらしい。
「男ばっかで男子校のノリだけど、大丈夫？」
「むしろそういうノリで育ってきたので
ありがたいです。」
「へー、意外。」
高地さんは優しく大らかな方。
会話のテンポも心地いい。
「私の上が男兄弟2人なんですよ。
昔から遊び相手と言えば男の子ばかりで。」
「なるほどなー。
それなら樹とか話合うかも。
あいつ、兄弟多いし。」
いいことを聞いた。
ここで働く以上、皆さんのことは知っていきたいし、
なるべくたくさんの人と関わりたい。
それには話題作りは必要だと思う。
「また困ったこととかあったら言ってね。
俺大体この部屋にいるし。」
「…あ、1つ質問いいですか？」
「お、なになに。
意欲のある子は俺は好きだよ。」
先程の正式なお願いについてを質問したら
大笑いされてしまった。
「そこを気にしてたのかー！
たしかに正式なお願いって気になるよなー。」
自分の言い方がツボに入ったらしい。
その月、売り上げの1番よかったホストには
何か1つ我儘を言う権利があるらしい。
お店の叶えられる範囲ならなんでもいいそうだ。
「翔太くんはさ、売り上げ1位とっても、
これまでお願いしてきたことってなかったんだよね。
1ヵ月限定の権利だから、次の月には持ち越せないし。」
この部屋で高地さんにお願いする時も
すごく神妙な面持ちで頭を下げたそうで。
「自分で手に入れた権利なんだから
もっと軽い気持ちで使ってくれていいのに。
樹とか佐久間くんみたいにさ。」
なんなら大我なんか権利なくても
結構な無茶ぶりお願いしてきたりするよ
と笑う高地さん。
大我さんって先程の金髪の方だよなと
話を聞いて考えていた。
それにしても渡辺さんは、
何故その権利を私の為に使ったりしたのだろう。
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続く (更新停止中)
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作者名：沙羅 | 作成日時：2021年3月2日 17時
