3-8 語彙力 ページ32
(You side)
『オスマンくん、もう大丈夫？』
「はーい！」
『じゃあ、入ろっか』
「はいっ！」
ドアを隔てて向こうから声が聞こえてきた。
俺の後ろには、こっそり合流していたエーミールくん。
変身を待ちながら廊下を掃除していたら合流しちゃってね。
ショッピくんがお化粧中だと話したら、興味津々でついてきてしまった。
エーミールくんは今回の作戦のメンバーだし、当日も同行するし、ちょっとくらい見ても大丈夫なんじゃないかな。
……と勝手に俺が判断したわけだ。
怒られたらちゃんと謝ろう。
『じゃあ開けるよ？
せーのっ……」
ぐっとドアノブにかけた手に力を入れると易々と開いた扉。
なぜか少し緊張しながら部屋の中に目を向ける。
『うっわ……』
思わず声が漏れた。
口元に手を当てる。
「おー！
すごい綺麗やないですか！！！」
「ちょ、なんでエミさんがおるんすか！」
「ほんとだ。まあエミさんは当日も見ることになるし、いいんじゃない？」
3人が話してる声が頭に入ってこない。
それくらい、ショッピくんの姿に目を奪われていた。
『……素敵だね』
なんとか言葉を振り絞る。
見慣れた栗色の髪は、色をそのままに肩につくくらいの長さに。
ドレスはラベンダー色。
ショッピくんの白い肌が際立っていて、とても素敵だ。
儚げで、まるで朝露のように消えてしまうのではないかと思う。ほど、透明感がある。
化粧も魅力的だ。
少し赤みのあるチークやリップがよく映えている。
可愛らしい印象とは対称的に、グロスで潤んだ唇が色気を醸し出している。
全体的に背伸びをした少女のような、チグハグな愛らしさがある。
幼さと大人っぽさが共存していて、それでいて守ってあげたくなるような弱さを孕んでいる。
なんとも不思議な感覚だ。
オスマンくんの技術とショッピくんの素質がぴったり組み合わさって、ものすごい美少女が生まれてしまったな。
と、ここまで至極冷静に評してきたが、
「Aさん、どうすか」
そう言って俺を見上げるショッピくん。
声はいつもの低い声なのに、目の前にいるのは美しい少女だ。
目と耳で入ってくる情報が違いすぎて頭が混乱してきた。
「……変っすよね」
そっと伏せられた目。
恥ずかしさからかすぼめられた口。
これは……やばい。
俺の庇護欲がくすぐられて、やばい。
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っっっっぽ(プロフ) - 名無しのサメさん» そう言っていただけて凄く嬉しいです！ 更新頑張りますね！ (2022年10月20日 17時) (
レス) id: b723e7a8aa (このIDを非表示/違反報告)
っっっっぽ(プロフ) - みずきさん» コメントありがとうございます！ 励みになります…… (2022年10月20日 17時) (レス) id: b723e7a8aa (このIDを非表示/違反報告)
名無しのサメ(プロフ) - 夢主が良すぎる！この作品好きなので、更新頑張ってください！ (2022年10月16日 12時) (レス) @page30 id: fed687ffc2 (このIDを非表示/違反報告)
みずき - っは…！ゆ、夢主イケメンすぎひんか…！？あ、応援してますぅ、更新頑張ってください！ (2022年10月10日 2時) (レス) @page27 id: 129e1b5429 (このIDを非表示/違反報告)
っっっっぽ(プロフ) - さるさそーすさん» コメント頂いていたのに気づかずすみません！ 好みに刺さってよかったです……更新頑張ります！ (2022年9月22日 2時) (レス) @page2 id: b723e7a8aa (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：っっっっぽ | 作成日時：2022年7月22日 2時
