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頭でいろんなことを同時進行で考えながら、書類を処理する。
この忙しさに身を置いている間だけは、その時だけは、Aさんのことを胸の奥の奥に仕舞うことができた。
教室ではそうはいかない。
今日のHRでも修学旅行に向けた班決めや、バスの座席などが着々と決まっていった。
その度に、私とAさんは同じ班に。
終いには、Aさんと同じ班になりたいという人たちが、わざわざ私に許可を取りに来る始末だ。
私に許可を取りにきた人たちに話を聞いてみると、もともと1年生の頃からAさんと仲良くなりたかったのだと教えてくれた。
「最恐の一匹狼」なんて名で呼ばれるAさんに憧れていたが、今まで声をかける勇気が出なかったらしい。
ところが2年生になり、私のような「the真面目」な人間に明るく声をかけ談笑する彼を目にし、心底驚いたそうだ。
大きい身体に鋭い目つき。無気力でありながら「暴力」という圧倒的悪のカードを切る冷酷さ。
そんな裏社会のドン的なかっこよさを纏うAさんが、私と話している時は酷く人間臭く映ったらしい。
「エーミールくんとAさんの関係が羨ましいよ！ 僕もあの笑顔を向けられてみたい！！！」
「Aさんが笑うのってエーミールくんと一緒にいる時ぐらいだからね！？」
熱狂的なファンと言っても差し支えないような彼らの熱量に少々圧倒される。
やっぱり、彼らから見ても私とAさんとは仲良しな2人なのだ。
「エーミールくんは、Aさんと普段どんな話するの？？？」
不意に聞かれたその質問に、真っ直ぐ答えられなかった自分が憎い。
あの日、私が逃げてから会っていないし一言も口を交わしていない。
せっかく教えてもらったLINEもあの日のスタンプのまま止まっている。
現実と彼らの持つ印象との乖離に胸が痛んだ。
……ああ、またAさんのことを考えていた。
切り替えなければ。私がすべきことは沢山ある。
むしろこの忙しさは私への罰だ。この罰を受け入れ、身を落とそう。そうすればなにか救われる気がする。
寝不足で痛む頭を摩りながら、書類に目を向けた。
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っっっっぽ(プロフ) - ぐぅ。さん» リクエストありがとうございます！続編の方で書かせて頂きますので、是非続編の方もも宜しくお願いします！ (2021年4月2日 12時) (
レス) id: 623bb5a80c (このIDを非表示/違反報告)
ぐぅ。 - 更新頑張って下さい!! (2021年3月31日 0時) (レス) id: 79439debff (このIDを非表示/違反報告)
ぐぅ。 - 面白いです!リクエストなんですけど夢主君が暫く寝れなくて気遣ったemさんが添い寝or膝枕してほしいです!! (2021年3月31日 0時) (レス) id: 79439debff (このIDを非表示/違反報告)
っっっっぽ(プロフ) - 碧さん» そう言っていただけて嬉しいです。有り難うございます！ (2021年3月1日 11時) (レス) id: 623bb5a80c (このIDを非表示/違反報告)
碧(プロフ) - めっちゃ面白いです！ 更新頑張ってください！ (2021年2月26日 16時) (レス) id: 83cb21b3f5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：っっっっぽ | 作成日時：2021年2月4日 1時
