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夢中になって読んでいたようだ。
ふと気がつけば、あれから１時間半も経っていた。もうそろそろ図書室を閉めなければならない時間だ。
そういえばAさん、今日は来なかったな。
ぽつんと並んだ除湿機。非力な私だけではあれらは運びきれない。
運ぶのはまた今度になりそうだ。
連絡先を教えてもらうのも、また今度で……
閉じられたままの倉庫の扉を見つめる。
いつも以上に静かな倉庫には窓に当たる雨の音だけが響いていて、余計に1人を感じさせた。
寂しいな。
何か用事があったなら、放課後になるまでに声をかけてくれればよかったのに。
休み時間に話した時は「休む」とか「用事がある」とか、なにも言っていなかったと思う。
急用が入ったのだろうか？
普段きっちりしているAさんなだけに、なにかトラブルに巻き込まれたのではないかと少し心配になってきた。
『どこかで倒れてたりして……』
ははは、流石にそれはないか。
不意に溢れた冗談まじりの言葉は、口から出た途端に不気味なほど現実味を帯びた。
いやいや、まさか……
そうは思っているものの、サーッと血の気が引くのがわかる。
よくよく思い返してみればちょっと元気がなかったかも？
でも、終礼の時は教室にいたし……
Aさんは「最恐の一匹狼」と噂になるくらいの存在だし、敵は多いのかもしれない。
そうなると突然喧嘩になるとか、殴られるとかもあり得るのか？
怪我をして保健室に行っているのかも？
いや、普通に委員会を忘れて帰ったとか？
でもAさんに限ってそんなこと……
根拠のない不安が浮かんでは消えていく。
無性に胸がざわざわして、居ても立っても居られなくなる。
読みかけの本を側の本棚に直し、鞄と鍵を手に取った。
とりあえず校舎内だけでも見てまわろう。
そうでもしなければこの不安は消えそうにない。
図書室に鍵をかけ、鍵を返すために職員室に向かう。
杞憂であってくれ……
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っっっっぽ(プロフ) - ぐぅ。さん» リクエストありがとうございます！続編の方で書かせて頂きますので、是非続編の方もも宜しくお願いします！ (2021年4月2日 12時) (
レス) id: 623bb5a80c (このIDを非表示/違反報告)
ぐぅ。 - 更新頑張って下さい!! (2021年3月31日 0時) (レス) id: 79439debff (このIDを非表示/違反報告)
ぐぅ。 - 面白いです!リクエストなんですけど夢主君が暫く寝れなくて気遣ったemさんが添い寝or膝枕してほしいです!! (2021年3月31日 0時) (レス) id: 79439debff (このIDを非表示/違反報告)
っっっっぽ(プロフ) - 碧さん» そう言っていただけて嬉しいです。有り難うございます！ (2021年3月1日 11時) (レス) id: 623bb5a80c (このIDを非表示/違反報告)
碧(プロフ) - めっちゃ面白いです！ 更新頑張ってください！ (2021年2月26日 16時) (レス) id: 83cb21b3f5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：っっっっぽ | 作成日時：2021年2月4日 1時
