【あんスタ】たったひとりのキミ (ページ4)

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『あれ、ひなたくんにゆうたくん！どうしたの？』

教室に入ってきたのはひなたくんとゆうたくん。

ひなたくんはニコニコ手を振って、ゆうたくんは礼儀正しくお辞儀をした。

「それで…これはどういう状況ですか？」

ひなたくんが私と晃牙くんを交互に見つめている。

「話すと長い、とりあえず双子も着いてこい」

「ちょ、大神先輩！！待ってくださいよ～！」

ひなたくんとゆうたくんは訳も分からないまま必死に晃牙くん(と掴まれたままの私)を追いかけた。

さすがいい子、いい後輩。

明日の朝ひなたくんを褒めてあげようかな…？

そろそろ首も痛くなってきた頃、軽音部の部室に到着した。

「はぁ…はぁ…」

ゆうたくんはかなり疲れたみたい。

よしよし、今度ゆうたくんが行きたいって言ってた激辛料理専門店に付き合ってあげよう。

「ねぇAさん」

やっと自由の身になった私にひなたくんが手招きした。

『ん？どうしたのひなたくん』

「さっき、俺のこと考えてくれてました？」

コソコソ話をするように耳元で囁かれ私は咄嗟にひなたくんから離れた。

顔が真っ赤なのが鏡を見なくても想像できる。

『ななななんでわかるの！？』

「え、本当に考えてたんですか？」

『…っ！わかってて聞いたでしょ！！』

案の定ひなたくんはしてやったりという顔をしている。

(…でも、ちょっとドキドキした)

「ちょっとアニキ！Aさんに何したの！？」

ゆうたくんは腕組みをしてひなたくんを怒っている。

何でもないよ～とひなたくんはゆうたくんの元へ駆け寄るもまだゆうたくんに色々怒られていた。

…こんなに騒いでも起きない朔間先輩って何者？