芳香な花嫁 ページ3
*
「んで、説明してもらいましょうかねぇ」
「やば、トントンおこやん、あかん逃げよ俺」
「トントン殺気やばない？抑え切れてへんで」
「トンち殺気ですぎやろ」
後ろからそんな声が聞こえる。
やめろ切実にやめてくれトントン怒らせると怖ぇのはとくに大先生一番お前がよく知ってんだろ。
目の前には怒りのオーラを放つトントンが仁王立ちしてダイヤ剣を床に突き刺す。
ひいいい。流石の俺でも怖ぇわ。
「あー...風呂...ありがとうございます。」
玄関ホールで粛清されかけの俺に上からAの声がする。
「事情は自分が話しますんでとりあえず場所移動しませんか？」
*ー*ー*ー
「あー...おひ、さしぶりですかね...」
「せやな。んで何しに帰ってきたん」
大先生がえ。どうゆう関係？は？と困惑しながら俺らを見る。
「あーなんやろな、大先生こいつ昔うちで働いてたやつやねんけど」
そら面識もないみたいなもんよな
実質1週間しか会ってないわけやし
「おひさしぶりですと言ってもほぼ知らないでしょうし、まずあなたとは1週間しかあってません」
はあとため息をつく姿は4年前と変わってない。懐かしいな建国したてで書類の量がハンパじゃなく俺らの人数では回し切れんかった地獄のような日々。
今となってはいい思い出といきたいとこだが二度とあんな思い出はいらんレベルやわ。
「おや、お風呂からお戻りになってたんですね」
「あ、エミさんだ。おひさしぶりですね」
扉の先にはエーミール。
そういやこいつら仲よかったんけ
食堂の奥にこもって二人で紅茶研究とかようしよったな
「あの、あなたひさびさに紅茶飲みたいです」
「え、腕めっちゃ落ちてますよ」
それでもいいならと言い残して慣れた手つきでティーカップと茶葉その他道具を持ってくるA。
「すまない、今上がった」
「グルさんあなたも紅茶いかがです？」
「あ、あぁ貰う」
とぽとぽと心地良い音が響く
大先生、エミさん、グルさん、俺
手際よく用意された紅茶はふんわりと香りを漂わせてくる。
うまい。懐かしい味。
「やっぱうまいな」
「何年経っても美味しいですね。私も腕を上げなければ」
「そう言っていただけてこちらも満足ですよ」
「んでそこはどうゆう関係なん？」
あ、聞いちゃうんや大先生。
ん“っと明らかにむせるグルさん
「自分とグルッペンさんですか？そうですね
4年前の離婚相手ですかね」
大先生の苦虫を潰したような顔が俺の方を向いていた
*
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作者名：そらそらおそら | 作成日時：2019年5月3日 1時
