第４話 伝説の男はすごい ページ6
ピピッピピッピピッ
そう思っていた矢先にポケットから鳴る電子音。
……ワット?
え、ちょっと待ってくれ…そう私はマナーモードに設定を変えたはず……迷うことなく。
だってレックスしつこそうなんだもの！
でもマナーから着信に変えることって………そんなバナナ…あ、ごめんネタが古かったスベったと思うからやりなおさせて
まあ、戸惑いつつこのことをまとめたらあれだろ、
伝説の男は凄い、ということだろう。
よしっいいようにまとまった！これで鼻歌歌いながらでも行ける‼
レックスの電話なんて何もなかったんだ!いまだに電子音がなってうるさいですが‼
だけど遅れているのでこれは走って行くのが懸命だろうな。
レックスに怒られるという事実に足取りが重くなる。だがこれ以上怒らせるとと私が伝説になりそうだ。だから走って行くことにした。
☆ ★ ☆
＜ピピッピピッピピッ＞
ﾌﾟﾂｯ
＜ピピッピピッピ＞
ﾌﾟﾂｯ
＜ピピッピ＞
ﾌﾟﾂｯ
全速力で走りながらCCM打てる私は凄いと思う。
しばらく走ってるけどずっとこれの繰り返しだ…正直疲れるわ!
そこまで疲れないだろ(笑)って思ったやつ、お前も友達に頼んでやってみろ。結構疲れるよ、体力的に…いや精神的に。
全速力で走っているから息も切れてきた。畜生…!これも私のせいだ!
そうこうするうちにどこにでもありそうな喫茶店…ブルーキャッツだ。
やっとついたこれでこの無限に続きそうなコール音が終わるんだ‼
すぐに息が切れながらもドアに飛び付こうとした――――だがドアの前には三人の人の姿があった。その三人は急に走って止まった私に驚いたのか大きな目を見開いてこちらを見ている。
えっ何そんなに見ないで照れる。
――――ごめんなさい。冗談だからそんな目で見ないで。
よし今度猫に癒されよう、そうしたらこんな恥ずかしいことなんて忘れ去るさ!
うんそうしよう。
頷いてとりあえず目の前の三人の人物を確認した。
一人は茶髪のドレットヘアの男の子、二人目は耳当て(？)をして薄い紫色の髪の短い女の子、
最後のドアの手前にいる焦げ茶色の――えっ何あの髪型？あんな髪型って存在するんだー
私が真ん中の髪があれな少年をじっと見ていたら少年は頭の上に「？」を浮かべている。
君は私が何を思っているか知るまい…知られていたら逆に怖いけど。
髪があれな少年は私に見られるのにしびれを切らし声を少し上げて
「えっと…君も入るの？」
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