sgiさんの妹は、完全記憶能力の持ち主でした。【QuizKnock】

初めまして ページ3

……オフィスに着いた。緊張、してきた。

「A、大丈夫か？」

　お兄ちゃんがこっちを見て、心配そうな顔をしている。顔にも出ているらしい。

「……大丈夫」

　私が笑ってそう言うと、お兄ちゃんも笑った。大丈夫。あの人達とは違う。

「おはようございまーす」
「……おはよう、ございます」

　挨拶をして、オフィスに入った。すると、人が出てきた。

「須貝さん、おはようございます。そちらが妹さんですか？」
「伊沢、おはよう。A、この人がクイズ王の伊沢さん。ほら、挨拶して」

　挨拶は昨日練習した。でも、実際に知らない人に言うのは緊張する。

「……須貝Aです。よろしく、お願いします」
「初めまして、Aちゃん。QuizKnock編集長の、伊沢です」

　伊沢さんは、編集長。偉い人か。

「じゃあ、A。この辺で待ってて」

　お兄ちゃんに部屋の隅で待っててと言われたから、そこに座って準備をするお兄ちゃんと伊沢さんを見る。お兄ちゃんはいつもこんな事をしていたのかぁ……大変そう。二人を見ているのにも飽きてきて、私が広辞苑を読み始めた頃、新しい人がたくさん来た。

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