腐女子ライター満喫中です！！【ノックイズBL】

笑顔で見送るから ページ17

side.ini

7月17日の夕方

林さんは、オフィスに置いていた荷物を段ボールにまとめていた

QuizKnockのメンバーから卒業するために

『、、、手伝います』

hys「あ、ありがとう乾」

林さんがここにいた証拠を、ひとつひとつ段ボールに詰める

記事を書いていたパソコンも、彼が愛用していたクッションも、デスクに常備していたお菓子も

全部、このオフィスには残らない

林さんがここにいたのは、全部過去のことになってしまう

彼と同僚で居られるのも、あともうわずかなんだな、なんて柄でもなくしんみりしてしまう

、、、やっと、自分の気持ちに気付けたのにな

遅すぎたんだよ。気づくのが

もっと早く気付けていたら、なんて、ありもしない“たられば”を考える

本当に、バカな俺


hys「乾のおかげで早く終わったよ。ありがとう」

林さんのデスクに置いてあったものは全て片付けられて、

ごちゃごちゃとしたオフィスでやたら綺麗なそこは浮いていた

hys「もう卒業かぁ」

どこか他人事のように、林さんは呟く

『ホント、もう卒業しちゃうんですねぇ、、、』

意味もなく復唱してみる

寂しいなんて言ったら、どんな顔をするだろう

本当は卒業しないでほしかったなんて言ったら、どう思われるんだろう


大好きなんて伝えたら、きっと、嫌われてしまうよな


izw「んじゃ、ジャスコの新しい門出を祝おうじゃないか！」

伊沢さんが林さんに花束を渡す

彼は嬉しそうに、少し寂しそうに花束をだきかかえ、オフィスの人たちと二言三言交わす


そして、タイムリミットが迫ってくる

fkr「いつでも遊びに来ていいからね」

hys「ありがとうございます。お言葉に甘えさせていただきます」

荷物を詰めた段ボールを抱えて、彼はいよいよ、オフィスを去ろうとしていた

林さんがまたここに来るときは、もうメンバーじゃなくて、ゲストになるんだな。なんてぼんやりと考える

hys「じゃあ皆さん、今まで本当に、お世話になりました。

では、さようなら」

そう言って、彼はこちらに背を向けて歩き出す

『、、、っ林さん！』

たまらず叫んだ俺の大声に、周りの人は驚いて、林さんはゆっくりと振り向く

少女漫画みたいに、ここで気持ちを伝えるとか、そんなカッコイイヒーローにはなれないけど

『また、、、』

このぐらいなら、許してくれるよね

『また、俺とクイズしてくれますか？』

林さんは笑って、

hys「もちろん。約束な」

って言って見せた

ー
林さん卒業おめでとうございます

夏日和、君の笑顔を添えて→←#

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