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｢だって、今まさにそれやってるやん。｣
『…なるほど。』
完全に無意識だった。
さっきもこうやって違う話をしたんだろうか。
｢で、好きな人はいるの？｣
淡い記憶を辿っていると、
川上さんの言葉にまた意識が現実へと戻ってくる。
｢俺は逃がさんよ、聞くまで降ろしてあげない｣
とクシャッとした笑顔で言ってくるから、
つい口が滑りそうになる。
生徒手帳のお礼、と言いながら、こんな素敵な生活をさせてもらって、
私の方が得をしてしまっている気がする。
『えー…
好きな人…というか、憧れの人はいますね』
なんともありがちな答えとなったが、間違いではない。
｢ふーん、憧れ？恋愛とは違うの？｣
あまりの質問攻めに私も疑問を抱く。
『ちょっと、質問多すぎじゃないですか？』
｢だから言ったやん、色々聞きたいことあるって｣
『じゃあ、あと1つにしてください』
｢えー？まだまだあるよ？｣
『だって、ほら、もうすぐ私の家ですもん』
本当は、川上さんに質問攻めされて
ドキドキが止まらないから、止めに行っただけなんだけど。
｢1番聞きたいこと聞くわ｣
『それはそれで緊張しますね…？』
30秒間ほどの沈黙が起こった。
話していては聞こえなかった、車内に流れる小さな音楽に耳を傾けて、時が流れるのを待つ。
｢俺の事、どう思ってる？｣
『…えっ？』
｢いや何度も言わせんでよ、 恥ずかしいじゃん｣
『うぅ…すみません聞こえてました』
聞こえたけども。
なんて答えればいいんだ。
憧れ？
だめ、憧れなんて言ったらさっきの話が
川上さんのことだってバレてしまう。
｢めっちゃ答えにくそうやな、
じゃあ質問変えるわ。
QuizKnockの中で、誰が一番好きなん？｣
『えっと、、皆さん、素敵なので…』
｢俺、Aの1番じゃないの？｣
タイミングよく信号が赤に変わり、
片手をハンドルにかけたままこちらに迫ってくる。
あーーー、
大好きなかっこいい顔で、声で、問い詰められて、
頭が働かなくなる。
思わず口から好意が溢れ出てしまいそう。
今1番だと言ったら、前みたいに冗談では済まなくなってしまう。
私が心の奥底にしまっているこの気持ちは、
川上さんにとって迷惑にしかならないだろうに。
でも、また嘘を重ねてしまうのも心苦しかった。
『……い、言えないです』
｢なんで？｣
『心に…秘めておきたいから…？』
苦し紛れにそう言うと、川上さんの体勢が戻った。信号が青になったようだ。
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ぷち。(プロフ) - わああ、ありがとうございます(T＿T)完全私の妄想をお届けしているので、本当に嬉しいお言葉です、これからも頑張ります！よろしくお願いします(*´`*) (2019年12月29日 18時) (
レス) id: 405e211a09 (このIDを非表示/違反報告)
ぽる。(プロフ) - ずっとギュンギュンしっぱなしです…素敵な作品をありがとうございます！これからも更新楽しみにしていますので無理せず頑張ってください！素敵な夢をありがとうございます（；_；） (2019年12月28日 1時) (レス) id: 3842b3f5d9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ぷち。 | 作者ホームページ：
作成日時：2019年12月5日 19時
