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きっと本当は心も純真だったんだろう。
誰がどう見ても過ちだという行動をさせて、Aを狂わせているのは間違いなく俺だ。
しかし彼女は、俺ほど人に執着していない。
だからこそ、付き合っている彼氏に甘えられず、上手くいっていないのだと思う。
そうと分かった時、その隙間につけ込めると思ってしまった。
彼女が俺に対して恋愛感情が無ければないほど、他人として、ただ互いの空白を埋めるだけの関係になれるのではないかと。
「…なんで、ですか」
『なにが』
「好きでもない相手を、ずっと抱きしめながら眠るのは」
『…あったけーほうがいいじゃん』
「……それだけ?」
『いや。……少なくとも、お前が思ってるより、俺はAが好きだから』
「…………、」
本心は、伝えない方がいい時もある。
情事に任せながら言ったり茶化しながら言えば、冗談はやめろと制してくるAも、今この瞬間は目を見開いている。
この関係をスルズル引きずっているうちに、きっと彼女の心は少なからず彼氏から俺に移ってきているのだろう。
だけど。
『…Aは、俺の事好きにならなくていいから』
「え、」
『お前が俺を好きになったら、俺は誰にも縋れ無くなる』
「…伊沢さ、」
『わがままなのは分かってる、だけど、この心地良さを手放したくない』
どうか、ずっと俺の安心毛布であってくれ。
例えそれが独りよがりで情けないものだとしても。
俺は、Aへの本当の気持ちもかなぐり捨てて、浅葱色の夢に溺れていたいんだ。
fin.
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お気付きの方はいらっしゃらないと思いますが、この2つのお話は、
ボカロ楽曲の『水箱』/PolyphonicBranch 様 の素敵な歌詞から拝借しております。
曲全体のイメージとは異なる内容のストーリーにはしてますが、少し通ずるところもあるかなと思います。
かなり古めの曲ではありますが、オススメですのでぜひご視聴くださいませ。
浅間
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浅間(プロフ) - いろさん» 返信が半年近く遅れてしまいすみません…!!!!コメントありがとうございました!好きと言っていただけてとても嬉しいです…。マイペースな更新で申し訳ないですが、もしよければ今後ともよろしくお願いします! (2020年7月15日 0時) (レス) id: 2921f9dd64 (このIDを非表示/違反報告)
いろ(プロフ) - 今更感すごいですがコメント失礼します!前々からすごく好きで見させていただいていたのですがとうとう好きが溢れました。好きです。失礼しました。 (2020年3月4日 21時) (レス) id: 5fbef9d1c0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:浅間 | 作成日時:2019年10月24日 17時