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「いや、もう川上じゃねぇな。ドッペルゲンガーはさ、なんなの？一人？複数人？人の心の中まで入って何してんの？」
話せる程度に酸素を入れながらも動けないように締め付ける。このぐらいが多分一番苦しい。
「ぁ、それ、ひゅ…っはいえ、ねぇ…」
「言え。殺すぞ」
「殺せば、いい…っ！」
「ふーん、そこまで言いたくないのか」
呟いては手の力を更に加え、窒息死させる。特に収穫無し、か。時間はまだあるが、先を急いだ方がいい気がする。立ち上がり、みんなの顔を見てはやはり苦しそうに頷く。何故、何で、ドッペルゲンガーは生まれるの？そう考えながらも全員で東京大学本郷キャンパス内に移動する。いや、移動する途中だった。
「…危ないですね、そんな物騒な物持って」
「えー？河村さん何言ってるの？これは僕がこうちゃんを殺すための道具だから…こうちゃん？こっちにおいで？」
ちらと後ろを見ると山本が前に躍り出て、他はこうちゃんを匿っていた。
「やめろ…僕の仲間を傷付けるな！」
「やめて…僕から仲間を奪わないで…一人にしないでよ…」
泣き出した。振りだった。手で顔を覆い、俯いて泣いているように見えるが、僕の場所から見るとドッペルゲンガーの口角が上がっている。山本の親切心からか、近付こうとしている。山本から一番近いのは、僕しかいない。咄嗟に山本の腕を引き、自分の方に寄せる。山本は手を伸ばしているが、叶わず。
「山本、あいつは同情させようとしている。どんな手にも乗るな。…死ぬぞ」
耳打ちすると山本は力強く頷き、戻っていった。いつも頼りになる後輩が、かっこよく見えた。
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黒酸塊(カシス）(プロフ) - YUKARI♪さん» あわわわ、ありがとうございます！これからも頑張って行きます！ (2019年11月29日 21時) (
レス) id: 0fe8ef6c05 (このIDを非表示/違反報告)
YUKARI♪ - イベントのYUKARI♪です！コメント遅くなってすみません！文章の書き方，感情の表し方…凄かったです！！迷わず高評価させていただきました！！ (2019年11月29日 6時) (レス) id: a01ec1bc5c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：黒酸塊(カシス） | 作成日時：2019年10月27日 0時
