11. ページ13
.
「紅茶を貰って飲んだらなんか血っぽい味がして、確認したら怖い顔で福良さんが…包丁を持ってきて、その場で振り回してるんです。僕はこうちゃんを守るために1人逃がして、そこからは抗う術もなく…って感じです」
「あ、俺なの?」
「はい、確か…”福良のドッペルゲンガーで、君たちのドッペルゲンガーもどっかにいる“って話してました」
まぁ、そりゃあそうだ。1回山本のドッペルゲンガーを殺し、全員集まった状態で次の日家の前にいるのだから忘れる訳がない。あれ正直言って全員目が死んでるから結構怖かったんだけど。
「その続きなんですけど、走って逃げて、いつの間にか旧オフィスの前まで来てて、何故かそこに河村さんが来たんです。で、唐突に、僕の心の中を見透かしたように鬼ごっこをしよう、僕は逃げる側、5分後にスタートって。僕は福良さんの話を聞いてから逃げたのでドッペルゲンガーってすぐ分かったんです。僕は一目散にどこに逃げようか考えた時、真っ先に大阪が思い付いて。とにかく離れなければいけないし、という思いで新幹線に乗り込んで、大阪まで行って、で、通天閣に行こうとしたら、河村さんがなぜかいて、その場で首を絞めて殺された…っていう感じで、恐怖でした」
こうちゃんの長い話を聞き終えては少し考える。伊沢さんがさっきから話の内容をパソコンの中にメモしている。やっぱ流石編集長って感じだった。
「で、こうちゃんは河村さんから何か聞いた?」
「えーっと、”僕は神だから。川上に定義されたけど実際ワープとか空飛べるからよかった“って言ってました確か」
伊沢さんの問いにこうちゃんが答える。
…やっちまった。偉人麻雀で河村さんを神に入れたのまずかったか…?
「えっ…僕、そんなの出来ないけど…」
「それは全員同じだから大丈夫よ」
微笑みながら河村さんに向かって須貝さんが言う。
「…そろそろ俺話していいですか?めっちゃ長くなるんですけど…えっと、モンエナを買いにコンビニに寄って、オフィス行こうとした時に山本を見つけました。でも、俺はすぐにドッペルゲンガーだと分かった」
「え?なんで?」
「あぁ、俺なぜか分からないんすけどその前の記憶もあって。それで直ぐに分かりました」
福良さんの問いに答える。
「で、とりあえず話し掛け、一緒にオフィスに行く事になって、道中でやはりナイフを突き付けられました。俺は分かっていたので、とりあえず避けて、山本のナイフを奪いました。」
────
→
57人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
黒酸塊(カシス)(プロフ) - YUKARI♪さん» あわわわ、ありがとうございます!これからも頑張って行きます! (2019年11月29日 21時) (レス) id: 0fe8ef6c05 (このIDを非表示/違反報告)
YUKARI♪ - イベントのYUKARI♪です!コメント遅くなってすみません!文章の書き方,感情の表し方…凄かったです!!迷わず高評価させていただきました!! (2019年11月29日 6時) (レス) id: a01ec1bc5c (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:黒酸塊(カシス) | 作成日時:2019年10月27日 0時