81.来客 ページ3
「天女様、起きてください。」
『…ん。山田伝蔵。もう生徒たち来るか？』
いつの間にか寝てしまった。少しだけ寝たおかげか、霞みがかっていた頭が多少スッキリした。
山田「もう少しで来るぞ。」
『わかった。ありがとう。』
『おばちゃん、スープとかありがとうな。』
食堂「少しくらいは休めたかしら。」
『うん。おばちゃんのおかげで元気出てきたよ。』
食堂「良かったわ。ランチのお手伝いも今日は来ちゃダメよ。今日一日休んでなさい。」
『うん、わかったよ。』
ー部屋ー
おばちゃんに休めって言われたし、とりあえず横にだけでもなろうかな。
そう思い、押し入れの戸に手をかけると、
スパーン
襖が開いて、何かが突進してきた。
『わっ！』
その何かに耐えきれず、尻もちを着いてしまった。
「Aちゃーん、大丈夫ー？！」
突進してきたのは小松田だった。
『小松田。どうしたんだよ。』
吉野「さっき食堂のおばちゃんと山田先生から聞きましたよ。」
『吉野…』
『それでわざわざ私のとこまで来たのか。』
小松「だってぇ、心配だったんですもん。」
『それにしたってあんな走って来ること無いだろ。あとそろそろ離してくれ。』
小松田は私に巻き付いたまま離さない。
吉野「ほら、小松田くん。Aさんを離してください。あなたまだ朝ごはんの途中でしょ。」
『え、途中？』
吉野「食べながら聞いてたんです。おばちゃんにはすぐ戻るからと伝えているので早く戻らないといけないんですが。」
『なんでそこまでして…』
吉野「あなたのことが大事だからでしょう。」
『そっか…』
『ありがとう。来てくれて。』
巻き付いたままの小松田を抱きしめ返す。
『吉野もありがとう。』
『ほら、朝ごはん食べてきな。』
軽くトントンと背中を叩き離れるよう促す。
ようやく離れたが、俯いたままの小松田。
『おい、大丈夫か？』
顔をのぞき込むと、
小松「ひゃあ！だ、大丈夫です！じゃあ僕ご飯食べてきますね！」
『あ、あぁ。』
何故かそのまま飛び出して行ってしまった。
『本当に大丈夫かよ…』
吉野「はぁ。小松田くんなら大丈夫ですよ。私も行きますね。」
『ならいいけど…来てくれてありがとうな。小松田にも伝えてくれ。』
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 220人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
きゅー(プロフ) - 結さん» ありがとうございます！そろそろ更新頻度あげたいと思ってるので頑張ります！映画!!すごく！楽しみ！ですね！！！ (5月9日 23時) (
レス) id: 95cf1cf323 (このIDを非表示/違反報告)
結 - 夢主かっこいいし、面白いです！続き楽しみに待ってます^o^頑張って下さい！あと映画楽しみですね(о´∀`о) (5月9日 16時) (レス) @page22 id: ddd45912ba (このIDを非表示/違反報告)
きゅー(プロフ) - おじいちゃんパンチさん» わーい 頑張って続き描きますよォ！ピクニック編では夢主には癒してあげたいとこです。 (4月27日 21時) (レス) id: 95cf1cf323 (このIDを非表示/違反報告)
おじいちゃんパンチ - ピクニック編気になりすぎる (4月25日 19時) (レス) @page17 id: 14d47f2dfd (このIDを非表示/違反報告)
きゅー(プロフ) - おじいちゃんパンチさん» わああああああ！！！ありがとうございます！！たくさん更新できるように頑張りますねぇぇぇぇぇ！！！ (3月18日 1時) (レス) id: 95cf1cf323 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：きゅー | 作成日時：2024年2月20日 9時
