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1(※微流血表現有) ページ1

大好きな私の家族。

大好きな私の仲間たち。

日本の歴史を守ってくれる、

不甲斐ない、

弱い私を守ってくれる、

大事な彼ら。



私の刀達…。






守ってくれてありがとう。

でも、私も、貴方達を守りたかったの。

大したことが出来るなんて思ってなかったけど、

それでも体が動いてしまった。


あーあ、籠城戦に持ち込んだのがやっぱり駄目だったのかな。

結界を張るのに霊力かなり使っていたしね…。

もうちょっとその辺りも、お勉強していればよかったな。

歴史修正主義者と検非違使は本当に許せないわ。





もう…なんて顔しているの…?


貴方達がそんな顔してたら、私、心配でゆっくり休めないよ…。


だから…、



『…さいごは…わらって、みおくって…、


わた、しの…かみさま…』


敵に貫かれた胸からはどくどくと血が流れ止まらない。

咳き込めば、肺も傷ついているのか口からも血が漏れた。


ああ、目が霞んできた。

皆の顔がよく見えないな。


『うまれ…かわったら…、

また…みんな、の…

か、みの…ごかご…が…あります…よう…に…』

そうして私は呼吸を止めた。









「生まれ、変わったら…!


今度こそきみを守って見せる…!」









この日、一つの本丸が歴史修正主義者と検非違使の同時襲撃を受け、審神者がお守りを消費した初期刀を庇って亡くなった。

折れた刀は審神者のお守りのおかげで1振りもなかったが、審神者が亡くなったことにより霊力が切れ、付喪神は全て刀に戻った。

しかし驚いたのはその後だ。

霊力を長く受け取った初期刀と初鍛刀が、最後の力で刀を全て集め審神者の周りに並べ、その身に火を着け業火に巻かれた。

二振りは全てを焼きながら、声を揃えてこう言った。



― 来世こそ彼の者に 神の御加護を与え給 ―



呪い(のろい)にも似た呪い(まじない)の言の葉を残し、

二振りは刀へと戻り審神者の遺体と共に全て焼かれた。









―――以上が、こんのすけの内部データから取り出した映像を基にまとめた、本丸No.0893571の本丸襲撃における報告書になります。

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Hi! - はじめのエリスちゃんの言葉にやられました。好きです! (2019年7月14日 23時) (レス) id: f98b79cb93 (このIDを非表示/違反報告)
しの - マッジで面白いねんけど 更新待ってますね (2019年7月12日 0時) (レス) id: 5129f74190 (このIDを非表示/違反報告)
カノン(プロフ) - わさまんさん» それに気が付くとは…。知られたからには…。 (2019年6月24日 21時) (レス) id: 6b81268271 (このIDを非表示/違反報告)
カノン(プロフ) - silentさん» ありがとうございます。いいことがあって悪いことがあったら次はまたいいことが来ますよ。例えば賽子6・6とか。 (2019年6月24日 21時) (レス) id: 6b81268271 (このIDを非表示/違反報告)
カノン(プロフ) - KISH○W推し(女)さん» ちゅやはいいぞ。 (2019年6月24日 21時) (レス) id: 6b81268271 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:カノン | 作成日時:2019年6月6日 19時

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