2 ページ2
両親に遥斗さんと同じマンションに住むと説明してから一週間後の休日、僕はようやく引っ越すことが出来た。
両親も遥斗さんのとこなら安心と言っていたし、チョロいものだ。
部屋は流石に隣同士は既に埋まっていて無理だった。
仕方がないので2階上の部屋を借りることにした。
荷解きの作業を行なっているとチャイムが鳴らされる。
来る人は一人しかいない。
だって、僕が呼んだからね。
『まー君、お手伝いに来たわ。』
「ありがとう、Aさん。入って。」
『お邪魔します。』
「お邪魔します。」
僕はAさんしか呼んだ記憶はないはずなんだけどな。
「こんにちは遥斗さん。なんでここに？」
「こんにちは聖生くん。君の荷解きの手伝いをしに。」
『ハル君もお手伝いしたいんですって。
明日もお仕事なのだから、私は休んでほしいのだけど…。』
「そうですよ、休んだ方がいいと思います。社会人は大変なんですから。」
「大丈夫だよ。たまには体を動かした方が健康にもいいから。」
これは帰る気ないな。
しょうがないか。
「…そうですか、じゃあ、よろしくお願いします。」
とことん手伝ってもらおう。
キッチン
風呂場
リビング
寝室
部屋
それぞれ片付けていく。
しかし甘く見ていた。
遥斗さんの片付けの速さを。
「これはどこに置く？」
「寝室にお願いします。」
「こっちは？」
「それはリビングに。」
テキパキ、テキパキ
黄昏ホテルであれだけのスペックを見せられたんだから、この動きも当然じゃないか。
くっ…手強すぎる…。
『まー君、ハル君、休憩にしましょう。』
おぼんにお茶とおにぎりを乗せたAさんがリビングにやってくる。
Aさんはキッチン周り担当だ。
『でも、だいぶ片付いたわね。』
「そうだね。」
「遥斗さんとAさんのおかげです。ありがとうございます。」
「終わったら夕方にでもこの辺案内するよ。」
「お願いします。」
『ハル君、私も行きたいわ。』
「うん、Aさんも一緒に行こう。」
帰りにスーパーでも寄ろうか、と言って、遥斗さんは緩く笑った。
イケメン…。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 43人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
カノン(プロフ) - 愛維音さん» 作品を面白いと言ってもらえて嬉しいです、ありがとうございます！のんびりだとは思いますが、これからも更新頑張っていきます。 (2018年9月1日 20時) (
レス) id: 6b81268271 (このIDを非表示/違反報告)
愛維音 - めっちゃ面白いです!!!更新頑張ってください(｡･ω･｡) (2018年9月1日 16時) (レス) id: 47a8c236a5 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：カノン | 作成日時：2018年8月14日 14時
