だれのもーん？Ⅴ (ページ39)

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湧くんに話しかけに行ったAちゃん。

きっと甘々な雰囲気なるだろうからって気を使って背中を向けて座っていたら、湧くんの大きな怒号。

黒「え。なんかやばくない？」

黒ちゃんがそう言った時にはおそくて「離せって！」ってAちゃんの腕を振りほどく。

体を震えさせてるAちゃんに駆け寄ろうとすれば、Aちゃんがぎゅっと手を握って湧くんと同じように立ち上がる。

雛「湧ちゃんなんて知らない！だいっきらい！！！」

泣きながら叫ぶように言ったAちゃん。

湧「はあ？なにそれ。お前俺の気持ちもちょっとは考えたことある？ないからそんなこと言えんだろ、なー？ここで黙んなよ。まじ気悪いわ。俺のこと嫌いなんだろ！？俺がいなくても生きていけんでしょ？俺いなくたって変わんないだろ？なぁ、黙んなってまじこたえろよ」

湧くんの止まることの無いAちゃんを責め立てる言葉に、今度こそ足を進めれば、黙りだったAちゃんが走って扉を出ていく。

竜「Aちゃん！」

その場にいた青木くんとか檜山くんに湧くんは任せて、黒ちゃんとレッスン場を出れば既に出た先で織山くんに抱きしめられてるAちゃん。

尚「A落ち着いて、どした？なにがあったの？」

竜「織山くん！」

尚「びっくりしたいきなりAが出てきたから」

竜「Aちゃん息して、」

完全に過呼吸になってるAちゃんはからだを震えさせている。

雛「ちがっ、わたしっ、ちがうのっ！っ」

黒「A大丈夫だから、だいじょーぶ、落ち着こ」

雛「やだっ、ちがっなんで、」

完全にパニック状態になってて俺たちの声も通らない、抱きしめてもAちゃんの目は焦点があってない。

雛「こわいっ、」

竜「Aちゃん大丈夫だよ、俺の話聞いて、ね？」

雛「やだっ、やだっ、」

尚「俺ちょっとスタッフさん呼んでくる」

黒「A俺と息しよ」

どう声をかけても今のAちゃんは涙を流して、震えて、俺たちの声は聞こえない。

竜「Aちゃんっ！」

皇「深田！」

中から俺の切羽詰まった声を聞いたのか出てきた皇輝くんと檜山くん。

檜「A俺とぎゅーしよ」

皇「深田も深呼吸して」

気づいてなかったけど俺も少し息が乱れていて皇輝くんに促されるまま深呼吸をして息を整える。

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