だれのもーん？Ⅴ (ページ15)

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生きてればいいことあるってページ15

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雛「見てみて、黒ちゃーん」

黒「ん？どした？」

ぴゅーんって感じで走ってきて、俺の横にぴたっと座ったと思ったら、携帯ケースの裏に雑誌で載った俺の証明写真。

黒「なにかわいい、それどしたの？笑」

雛「んー、内緒！」

黒「えーなにそれ気になるじゃん笑笑」

雛「生きてればいいことあるって思いたいから〜」

黒「それはそれの力だけじゃなくて本物の俺から感じてよ｣

つやつやの黒髪に手を通すように撫でれば、ぎゅっと俺の服の裾を握るから超かわいい。

雛「へへ、そうかも黒ちゃんと居れば幸せだもんね？」

黒「そうだよ！俺といれば超幸せになれるよ！」

雛「じゃあAは将来も安泰だ〜」

なんて俺の膝にごろんと寝転がったA。

黒「えー？笑、じゃあAは俺のお嫁さんになってくれんの？」

雛「黒ちゃんのお嫁さんはAよりももっと綺麗で大人な人なんだろうなー、」

って表情は見えないからわかんないけど拗ねたように言うA。この子は人類最強の無自覚で人たらしだ。

雛「だからその人より先に黒ちゃんいっぱい堪能しとく！」

と言ってぎゅっと恋人繋ぎにされる。

それ言うなら俺の方なんだけどな。

Aを今のうちに堪能しとかないともう何年か後にはAは誰かのものになるかもしれない。

まぁ、俺のものになるって信じてるけど。

ただ、その何年か後のAの隣は俺になるように今はAに尽くすしかないから。俺は未来なんかよりも今を大切にしたい。

竜「ねぇ、なんで俺のじゃないん！俺Aちゃんのいれてるやん。」

雛「りゅせのも迷ったけど黒ちゃんのがよかったの！」

湧「えー、俺のは？」

雛「だって湧ちゃん街中で会わなくても、Aの傍にいてくれるでしょ？？」

星「俺は俺は！」

雛「星輝のは絶対やだあ！体調悪くなった時星輝が逆にしんどくなっちゃうんでしょ？それはだめー」

なんてみんなに質問攻めされるAだったけど、その間も大切そうに携帯を握りしめてるからかわいい。

でも、ちょっとだけ。

生きていればいいことがある。って思ってないのかなってちょっとだけ心配をした。

雛「黒ちゃん」

黒「んー？」

雛「黒ちゃん効果すごいね、Aみんなと話すだけで生きてていいことあったなーって思う」

なんてかわいいこと言うからほっとした。

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