総大将から審神者に転職しました【とうらぶ×ぬら孫】

第31話 ページ31

一期一振の攻撃を避け、部屋を走り回る。
ずっと、その繰り返しで少し飽きた←

相手はあまりにも攻撃が当たらないから、なんだか焦ってるように見えた。

いつもなら、やっくんが代わりにしてくれるけど、今回ばっかしは見守るらしいなぁ。



貴「めんどくさいことしたくないんだよねぇ。

なんだか、疲れたからやめた。
俺ちょっと散歩してくるね、やっくん｣


薬研「はぁ？！ち、ちょ、大将！？｣



めんどいのは、しない主義なんですーと言って外へ出た。
裸足で駆け出した。



一期「っ！まてっ！！！｣

貴「ひぃっ、なんで追いかけてくるんだよ！｣


鬼の血相とはこのこと。
ってか、もう鬼にしか見えない←
とりあえず、逃げるが勝ちだっ！！！！


そう思って良くもわからない庭を駆け回った。



貴「ぬらりくらりと行きますかぁ｣


一期一振という鬼を撒いたところで、歩き出した。
草がぼうぼうで、歩きにくい。
しかも裸足とか余計歩きにくい。


ふと、大きな一本の木を見つけた。

葉はなく、萎れていて、幹は立派だが弱々しく見えた。



貴「これは…"大和桜"？｣



大和桜は桜の種類でとっても貴重なもの。
滅多に見れるものじゃない。
懐かしい、その思いで幹に触れる。

この桜はあの子が愛してた桜だ。


目を開けて、もう1度見てみれば



貴「な、さ、咲いてる…｣


もう俺は魔法使いになったほうが良いのだろうか←
それとも、母譲りの治癒能力だろうか。



貴「なんでもいいか。芯は腐ってなかったみたいだな｣


辺りに桜の花びらが舞い散る。
一面がピンク色に染まった。

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