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×後輩芸人

『リリーさん！！ご飯行きましょ！！』
「どっか行きたいとこある？？」
『リリーさんとならどこでもいいです！！』
「じゃあラーメンな」
Aはリリーさんとラーメン！！と嬉しそうに笑っている。思わず緩みそうになる頬をとめた。

10歳も年下の彼女はある時から俺にめちゃくちゃ懐いていて、暇があれば俺のところに飛んでくる。
彼女はきっと先輩としてしか見ていないけれど、それ以上の気持ちを抱えている俺はバレないようにいつも必死だ。

ラーメン屋から劇場にもどる道を辿りながら昔のことを思い出す。

「なぁ」
『はい！何でしょう？！』
「Aってさなんでこんな俺に懐いとるん？」
『えーそれは内緒ですよ笑』
「教えてよ。気になっとるんよ理由」
『んー！笑リリーさんは覚えてないかもですけど』
「うん」
『2年目でM1結構良いとこまでいった時に先輩から嫌味言われたところを助けてくれたんです！リリーさんが！！』
『そこから懐いちゃいました！笑、って聞いてます？？！』
とAは俺の顔を覗き込んできた。

「覚えとるよ」
『え、？』
目を見開いたAと目が合う。

「俺もその時のこと覚えとる。」
「何で助けたかわかる？」
『それはリリーさんがめちゃくちゃ良い人だから、』
「ちゃうよ。Aやったから助けに行った｣
「好きやから」

『今何て言いました、？』

「Aが好きって」
『待ってください、ドッキリ？？？』
「ドッキリちゃうからこっち見て」
「付き合う？？」

縦を首にふるAにキスをした。