手紙 ページ36
．
朝起きて仕事に行く準備をして家を出る。
忘れ物がないか確認して、ドアを開け鍵をかける。
いつものように郵便受けを確認する。
『え、手紙？なんやこれ』
書類なら茶封筒とかで来るはず。
でも入っていたのはカラフルで可愛い封筒。
ファンレターやったらスタッフさんから貰うか、
出待ち、入り待ちで直接渡してくれる。
郵便受けに入ってるってことは……
『ほぼ確であの人やん…！！！』
え、どうしよ。警察？
読んだ方がええんか？
あ、時間ないやん！！急いで行かな！！
マネージャーと結弦さんと話して、明日事務所に相談するようになった。
警察の方も呼ぶみたい。
読んでから話をしたかったから手紙のことは誰にも話さなかった。
ほんまは仕事の合間に読みたかったんやけど、
想像以上に忙しくって時間取れなかったから
渋々家で読むことに。
怖いやんか。笑
封筒を開け、中の紙を取り出す。
手紙以外に私の写真が数枚。
『趣味悪…笑』
やっぱりあの人か と思いながら手紙を読む。
Aちゃんへ
Aちゃん久しぶりだね！おはよう！
名前覚えててくれると思ってなかったなぁ。
正解だよ。僕は創太だよ。
Aちゃんの声を聴きたくて機械を置いてたんだけどどうやらバレちゃったみたいだね…(笑)
まさか1日でバレるとは(笑)
Aちゃんって意外と勘がいいんだね！！
僕の名前をボソッと言ってくれた時はものすごく興奮しちゃった…！！
名前覚えててくれるなんて想像もしてなかったからね。しかも呼んでくれるなんて！
まさか両想いだったり？(笑)
でも僕は信じてるよ。
Aちゃんが僕のことを大好きだってこと。
君の大好きな創太より
『うわぁぁぁ……』
気持ち悪いなぁ。
これも明日渡そ。
普通に怖いんやけど…笑
私殺されたりせぇへんよな？
大丈夫やんな？？
心配しながらベッドに移動して、
瞼を閉じる。
．
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作者名：ぷりん | 作成日時：2020年3月29日 2時
