プロローグ ページ1
「………なぜだ」
朝目を覚ましてからの第一声がこれだった。
普段であれば、身支度をすませてそのまま大学に行くはずの時間だが、目の前の光景はそれを許してくれなかった。
「___………スゥ」
なぜ私の布団の中に" 小 学 生 "がいるんだ。
「……んむ……おねぇーさんおはよぉ〜」
「……………おはよう」
あいさつを返せば、ふにゃりと笑ってあくびをする小学生。
普通なら可愛いはずのその笑顔も、頭脳は大人!!なんていわれていることを知っていれば、どう思うかなんて察して欲しい。
「………ねぇ、キミ、なんでいるの?」
「…………Aおねーさん、僕のこと忘れちゃったの?」
「………" 江戸川コナン "くんだよね」
「うん!……Aおねーさん寝惚けてる?」
「いや全然」
「よかったぁー!じゃあ僕ちょっとトイレ行ってくる!!」
そう言ってパタパタと足音を立てながら部屋を出ていく小学生…もとい江戸川コナンくん。
我ながら冷静すぎると思うが、仕方ないと思いたい。小さな背中を見送りながらぽつりとつぶやいた。
「………これが、いわゆるトリップ……?」
7人がお気に入り
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:ぷりんチョコ | 作成日時:2020年2月14日 18時