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恐る恐る中に足を踏み入れてみる。
足裏に感じる感覚は紛れもなくこれが本物の草花であることを実感させるようなもので、少しばかりくすぐったい。
ゆっくりと自然に閉じていく扉をぼうっと眺めながら、私はこの幻想的な空間に見惚れていた。
1歩踏み出せば、どこに隠れていたのか分からない色とりどりの蝶たちが一斉に空へと飛び立っていく。
よく足元を見てみれば、踏みしめたクローバーの中に四葉のものが混ざっていて、なんだか得した気分になった。
『…どこだろう、ここ』
霧ひとつないはずなのに何故か遠くまで見渡すことの出来ない異空間。魔法が使えるのは神官と聖女だけだという茶番ちゃんの話が本当なのだとするならば、きっとこの空間はここでは異質なものなのだろう。
『……えぇ………どうしたらいいの、これ…』
私の口から小さな独り言が零れる。
下手に動くと迷子になるかもしれないし、かと言ってずっとここにいるわけにもいかないし。
どうすればいいのかわからずウロウロしておれば、どこからか風に乗ってリィン、と鈴の音が聞こえてきた。
茶番ちゃんが私を呼ぶ時の音、………いや、それ以上にどこか穏やかで心地のいい音。
不安でいっぱいだった胸の内がすぅっと晴れていくような感じ。
それはまるで
………………………本物の、天使？
『…疲れてんのかな、私』
誘われるように鈴の音がなる所へと向かう。
耳の奥に残るその音は、正しく先日図書室の中で聞いた微かな音と同じだった。
*°
しばらく花畑を進むと、突然開けた場所にたどり着いた。
何故かその場所だけ花は咲いておらず、あるのは一面に広がるクローバーの葉だけ。
その中心に座る金髪の少女の姿に、私は一瞬息をするのも忘れて魅入ってしまった。
後ろ姿だけでもわかるその華奢な身体。
太陽の光を浴びて輝く金髪。
雪のように真っ白な肌。
大きく広がる、天使のような真っ白な羽。
『………………………茶番、ちゃん？』
その姿は、確かにいつも私のそばにいてくれた茶番ちゃんのもので。
「…やっと逢えたね、A」
静かに振り返った彼女は、儚げに微笑んだ。
「
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マーシャ(プロフ) - Raiさん» ありがとうございます！遅くなってすみません！がんばりまーす！ (2020年2月16日 17時) (
レス) id: cf5983d7fe (このIDを非表示/違反報告)
Rai(プロフ) - 更新再開ｯｯ.......！？嬉しいです！！待ってました！！これから、自分のペースで頑張ってってください！！応援してます！ (2020年2月16日 16時) (レス) id: f599ba319e (このIDを非表示/違反報告)
マーシャ(プロフ) - 俺氏さん» ありがとうございます！とても嬉しいです…！全然更新できなくてホントに申し訳ないんですけど、できる時にするつもりですので！応援ありがとうございます…！ (2020年1月10日 10時) (レス) id: 942f8fba2e (このIDを非表示/違反報告)
俺氏 - 神話が…此処に神話があったー！！とてもタイプで面白いです！受験応援しています。何時までも待っています！！！ (2020年1月2日 22時) (レス) id: 1c5d8ffce1 (このIDを非表示/違反報告)
マーシャ(プロフ) - Yukiさん» ありがとうございます！受験が終わったらまた更新再開しますね！頑張ります！ (2019年12月29日 10時) (レス) id: 942f8fba2e (このIDを非表示/違反報告)
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