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好きだからこそ【shp】 ページ6

「なぁ、A。今日どこ行っとったん?」

空が赤くなり始め、蒸し暑かった日差しも穏やかになってきた午後7時。
上機嫌に家に帰ってきた私を出迎えたのは、明らかに不機嫌そうな表情をしたショッピくんの姿だった。

『え?何処って…喫茶店、だよ。』
「…質問変えるわ。誰と行っとったん?」

不機嫌そうな彼に内心困惑しながらも、私は嘘をつくことなく正直に応える。

すると、ほとんど間を開けずに返される彼からの鋭い応答。

…どうしたのかな。私、何かした?

『えっと、コネシマくんと一緒に…』
「…は?」

ショッピくんの惚気話してたの。

そう続けようとすると被せるように言われてその事実を告げるタイミングを逃してしまう。
ますます不機嫌そうな顔つきになった彼に、私は内心焦りを覚えた。

…もしかしてショッピくん、今の言葉で私が浮気したって勘違いしてる?…まずい。

『違うの!あの、浮気とか、そういうんじゃなくて!』
「俺は別に、まだ浮気かなんて聞いとりませんけど。」
『待って、これには理由がっ…』

言い終わる前に強引に塞がれる唇。
驚いて思わず後ずさろうとすると、ショッピくんに強く腕を掴まれて上手くいかなかった。

『ん……!』

…ダメ。息が続かない。苦しい。

ドンドンと強く胸板を叩くと、やっと離れる彼の体。肺に入ってくる沢山の空気に、私はほっと息を着いた。

…今度こそ、ちゃんと理由を聞いてもらわなきゃ。

『…あ、あのね、ショッピくん。』
「…何」
『今日、コネシマくんと一緒にいたの、浮気ってわけじゃないの』
「…」
『しょ……ショッピくんの惚気話してたの!』
「…はい?」

キョトン、とちょっぴり間抜けな顔。
今日コネシマくんに話した内容を長々とショッピくんに告げると、彼はみるみると顔を真っ赤に染めあげた。

『…えへへ…』
「A……お前、今晩覚悟しとけや?寝かせへんからな」

そんな顔で睨みつけられたって全然怖くない。
ケラケラと笑みを向けてやれば彼は困ったように笑い返してくれた。



……好きだから。



好きだからこそ、小さな嫉妬が段々大きくなっていっちゃうんだよね。

何気ない一瞬を【zm】→←*



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マーシャ(プロフ) - 甘糖さん» ありがとうございますー!短編集って人によって好みがはっきりと別れるので、そう言っていただけると本当に嬉しいです! (2019年12月24日 16時) (レス) id: cf5983d7fe (このIDを非表示/違反報告)
甘糖(プロフ) - え、?え?もう好き好きですうぅうぅ!!!! (2019年12月23日 22時) (レス) id: fd61314f8f (このIDを非表示/違反報告)
マーシャ(プロフ) - きのこ(em推し)さん» こちらこそリクエストありがとうございました! (2019年11月9日 22時) (レス) id: cf5983d7fe (このIDを非表示/違反報告)
きのこ(em推し) - マーシャさん» うわぁぁぁぁっぁぁっぁぁぁぁ 昇天しました。ありがとうございました!!! (2019年11月9日 21時) (レス) id: 4906f728aa (このIDを非表示/違反報告)
マーシャ(プロフ) - きのこ(em推し)さん» あぁ!!よかったです!!!もうひとつのリクエストも少しだけ待っていてください!! (2019年11月9日 20時) (レス) id: cf5983d7fe (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:マーシャ | 作者ホームページ:なし  
作成日時:2019年9月23日 9時

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